Interview with Miai Kobayashi

ウェルビーイングを守るために生き方そのものを見直してみる。[セルフケアなにしてる?]


ウェルビーイングを守るために
生き方そのものを見直してみる。

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 福島県を拠点に活動する小林味愛さんは、20代のころはひと月の残業時間が300時間を超えるほど仕事に明け暮れる毎日だった。ある日、「ウェルビーイングを保てない生き方をするのはやめよう」と、生活を変えることを決意したという。

 「やる意味がわからないのにやらざるを得ないといった状況が、私にとってはとてもストレスなんです。起業後は、たとえ会社の利益になろうとも、自分や従業員、関わってくれる人たちの心身の健康が害される仕事は断るようにしています。そうしなければ、ケアをしても限界があると思うんです」

 そのうえで、衣食住さまざまな面から生活を整え、自分の心身の状態を把握するようにしているそうだ。

 「デジタル機器に触れるのは必要最低限にしたり、福島の自然からパワーをもらったり、意識していることはたくさんあります。そんな生活を続けていると、心身の変化にも敏感になれるんです。忙しくなってきたなと思ったら、いつもより丁寧にケアしてあげる。そんなふうに、自分をいたわってあげたいですね」

 まずは、生活や生き方そのものを見つめ直してみる。ストレスフルな環境に身を置いている人こそ、いま一度自分の生活を振り返り、自分らしいウェルビーイングのかたちを探してみてはどうだろう。


小林味愛さん
慶應義塾大学を卒業後、衆議院調査局に入局。経済産業省への出向や日本総合研究所を経て、2017年に福島県国見町で株式会社陽と人(ひとびと)を設立。柿の果皮から抽出した成分を配合したデリケートゾーンケアブランド「明日 わたしは柿の木にのぼる」を立ち上げた。地域の農作物の流通事業も含め、幅広く活動している。


idea 1
デリケートゾーンケア

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デリケートゾーンは
健康のバロメーター。

 ストレスや生活習慣、睡眠不足などによって常在菌のバランスが崩れると、デリケートゾーンのかゆみや生理不順につながることもあります。だからこそ、身体の変化を見逃さないように、異変を感じたら丁寧に保湿ケアをして、まずは原因を考えるようにしています。すると、「やっぱりこの仕事ストレスだよね」といったように、思い当たる節があるんです。原因がわかれば、次の対処を考えられる。デリケートゾーンは、私の健康のバロメーターです。


idea 2
寝室

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睡眠の質を上げるために
空間づくりを徹底。

 17時以降はなるべくデジタル機器を見ないこと。寝室は、柔らかな色合いで点灯する照明にして、ずっと同じラベンダーブレンドの香りにしています。香りに関しては、「この香り=眠る空間」と脳に記憶させて、寝室に入れば身体が入眠モードに入れるように意識しています。ストレスやホルモンバランスなどによって睡眠の質は左右されるため、科学的に睡眠を計測できる機械も取り入れて、毎日の自分の睡眠状況を客観的に把握するようにしています。


idea 3
福島の自然

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自然のパワーを借りて
心の状態を整える。

 1センチの土壌ができるまでに、100年もの時間がかかるそうなんです。土壌を育むにはこんなにも長い歳月がかかっている。そう考えたら私の悩みなんてちっぽけなものだなと。草花が元気に生えている、それだけでいいじゃないかとまで思えてきて、自然を眺めているだけですごくパワーをもらえます。私のフィールドは福島の農地なので、農家さんや地域の人たちと常に触れ合えている環境が、自分の生活にいい影響をもたらしてくれている気がしています。


idea 4
ハッピー習慣

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無意識の働きを意識して
前向きな心持ちへ。

 毎日、その日のハッピーな出来事を振り返るようにしています。人間はもともと脳の構造として、怒りや悲しみといったマイナスな感情を抱きやすいようにできているそうです。だからこそ、達成できたことやうれしかったことなどを振り返り、自分を褒めてあげたり認めてあげたりする。くつろいでいるときやシャワーを浴びているときなどに、ちょっと思い出しでみるだけでいいんです。プラスな感情を意識して感じることは、心の健康のためにとても大切だと思っています。


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