うまし奈良を味わう[奈良ならではの15のこと]


6.伝統食“茶粥”の朝食を名門ホテルで味わう

奈良ホテル メインダイニング三笠

 煮出したほうじ茶にお米を入れて炊く朝の茶粥は、1200年以上続く東大寺「お水取り」の練行衆の献立にものぼるほどの長い歴史をもつ、奈良の伝統食。奈良ホテルの朝食でも、この茶粥を味わうことができる。ほうじ茶ではなく、香り高い緑茶が使われていることが特徴で、これは50年以上前から変わらないレシピだそう。横山大観などの名画が飾られた明治42年(1909年)の創業以来のメインダイニングルームで、優雅に1日を始めよう。

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9月より献立がリニューアル!
奈良県産の食材を取り入れた2段重に、奈良の五徳味噌を使った味噌汁がつく「茶粥定食」3872円。


NARA HOTEL MAIN DINING ROOM MIKASA

奈良県奈良市高畑町1096
近鉄奈良駅3番のりばからバス約8分、JR奈良駅東口1番のりばからバス約15分
「奈良ホテル」から徒歩約1分
Tel. 0742-24-3044(レストラン予約)
[営]7:00〜10:00(朝食)
宿泊者以外の利用は平日のみ。
前日までの予約制。
https://www.narahotel.co.jp


7.日本のスパイスゆかりの地で南インドのミールスを

toi印食店

 奈良とカレーは、じつは大いに関係がある。8世紀には貴重な薬として唐から奈良に伝わり、正倉院にもこしょうやクローブが納められているのだ。スパイスにゆかりのある地で食べたいのは、断然このカレー!インド料理歴約20年の店主タムタムさんがつくる南インド料理は、現地から来た人が食べて「ママの味だ」と感激するほど。料理の主役となる野菜のほとんどは、地元の直売所などで毎朝仕入れるそう。行列覚悟でGO!

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アチャール(インドの酸っぱ辛い漬物)をトッピングしても。
おかず8種に、カレー4種の中から好みのものを好きな数だけ選ぶスタイル。写真はCurry4種2400円。


TOI INSYOKUTEN

奈良県奈良市花芝町30-3 
近鉄奈良駅から徒歩約2分
[営]11:30〜14:30、17:30〜19:30(火〜木はランチのみ)
[休]日・月
@toi_insyokuten


8.生薬・漢方のメッカで元気になるカフェタイム

パワー・オブ・フード

 5世紀に朝鮮半島から生薬が伝わり、良質な生産地でもある奈良。「パワー・オブ・フード」は、国際中医薬膳管理師の資格をもつ吉田奈麻さんによる、女性の味方の生薬、奈良県産の「大和当帰」を使ったオリジナルブランドだ。お茶やシロップ、黒米を使った薬草入りの米粉クッキーなどが販売されている店内奥の薬膳カフェスペースでは、体をいたわるお茶やスイーツなどが味わえる。おいしくてホッとできる奈良ならではの空間だ。

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大和当帰の葉や大和芍薬の花、大和橘の果皮などをブレンドした奈良養生茶660円。

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大和当帰葉のシフォンケーキ660円。ランチにはおかゆプレート(1200円)なども。


POWER OF FOOD

奈良県奈良市法蓮町421-4
近鉄奈良線新大宮駅から徒歩約10分
Tel. 0742-33-1239
[営]11:00〜17:00(ラストオーダー:食事14:00、カフェ16:00)
[休]日・月
火・水は物販営業のみ
木・金・土こはランチ&喫茶および物販営業
https://poweroffood.shop


9.“氷の聖地”で食べる旬を感じる贅沢かき氷

ほうせき箱

 奈良には氷の神様を祀る氷室神社があり、じつは氷との縁が深い。そんな氷室神社で9年前に始まったかき氷のお祭り「ひむろしらゆき祭」。ほうせき箱代表の平井宗助さんは、この開催に尽力してきた。「ほうせき」とは、奈良の昔言葉でおやつのこと。氷と一緒に食べることで果物の旬のおいしさが際立ち、とっておきのおやつに。氷をおいしく食べられる室温に保たれた店内で、白湯とともにいただくかき氷。むしろ秋から冬に楽しみたい。

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黒ぶどうヨーグルト氷1500円。メニューは6〜10種類。秋は柿や栗、洋梨も。


HOUSEKIBAKO

奈良県奈良市餅飯殿町47
近鉄奈良駅から徒歩約7分
Tel. 0742-93-4260
[営]10:00〜12:50、14:00〜17:00
[休]木 前日21:00から下記サイトにて予約可。
https://airrsv.net/housekibaco-sousuke/calendar


10.ご存じ、高速餅つきには歴とした理由があった!

中谷堂

 テレビなどでたびたび目にする“高速餅つき”の超有名店。その由来は、店主の中谷充男さんの故郷、奈良県吉野郡上北山村に古くから伝わるもので、寒い山奥の村の冬に、餅が冷めてしまわないようにつき上げるための知恵とのこと。蒸し上がった餅米を温かいうちにつくことで、やわらかくてよく伸び、コシのある餅に仕上がるそう。餅つきの回数は、よもぎ餅の売れ行きに合わせて1日に10〜15回、日によっては30回も!

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蒸したての餅米をまずは2人でつく。この後、中谷社長(右)が高速で振り下ろされる杵の合間に素手で「かえし」を入れるスリリングな場面も。

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よもぎ餅1個180円。


NAKATANIDOU

奈良県奈良市橋本町29
近鉄奈良駅から徒歩約5分
Tel. 0742-23-0141
[営]10:00〜19:00
[休]不定休
http://www.nakatanidou.jp


11.バリスタによる、焼きたてクロワッサンを朝食に

ロクメイコーヒー

 代表の井田浩司さんは、焙煎技術の日本一に輝いた人。焙煎された豆をおいしく淹れる技術もぬかりなく、カウンターには温度を一定に保つポットが並び、豆と湯の量やかける時間まで厳密に守られ、バリスタの技術向上にも努めているという。そんなバリスタが店内の厨房で焼く、奈良の素材を使用したクロワッサンも、コーヒーとの相性を追求。奈良に来たならば、こちらの幸せモーニングで1日を始めよう。

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「季節のブレンド」は月替わり!
ジャガイモ、ニンジン、クルミなどのきんぴらを挟んだ秋のクロワッサンは、もちろんコーヒーに合う味。季節のクロワッサンとコーヒーのモーニングセット880円。本日のコーヒーは560円、シグニチャーのロクメイブレンド、サルサワブレンドは620円。自宅で手軽にロクメイコーヒーこだわりの1杯を楽しむなら、ドリップパックがおすすめ。

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オリジナルドリップパック 各種238円/4パックのお試しセット 1250円


ROKUMEI COFFEE CO. NARA

奈良県奈良市西御門町31
近鉄奈良駅から徒歩約1分
Tel. 0742-23-4075
[営]9:00〜18:00(L.O.17:30)
[休]無休
https://rokumei.coffee/f/shop_nara


12.奈良の地酒を味わって、買う

なら泉勇齋

 正暦寺の僧侶が醸造した「僧坊酒」は、近代醸造法の基礎といわれている。それが、奈良が日本酒発祥の地であるといわれるゆえんだ(諸説あり)。「なら泉勇齋」は、27蔵、130種の奈良県の地酒を厳選して紹介する奈良酒専門店。カウンターでは、店主の山中研太郎さんの解説を聞きながら、店内のすべてのお酒を1グラス(50cc)200円〜で試飲できる。気に入ったお酒を買って帰るもよし、おつまみとともにちょい飲みも楽しい!

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店主の山中さん。左から「倉本」ツゲノワール、芳村酒造「千代乃松」、西内酒造「談山」。試飲1杯、おつまみともに200円〜。


NARA IZUMIYUSAI

奈良県奈良市西寺林町22
近鉄奈良駅から徒歩約10分
Tel. 0742-26-6078
[営]11:00〜20:00
[休]木
http://www.naraizumi.jp


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