メトロポリターナ編集部が、東京メトロ沿線で見つけたいろいろなことを気ままにご紹介。旅行好きの編集部・関根が偏愛する国を紹介しつつ、メトロ沿線で食べられる、その国の美食をナビゲート!
荻窪/モロッコレストランtamtamu
突然ですが、みなさんはモロッコと聞いて、なにを想像しますか? あまりなじみのない方が多い国かもしれません。そんなみなさんに、モロッコが好きで、昨年現地に行った関根が、その魅力をお伝えします。東京でモロッコ料理が味わえる店のテイクアウトグルメと、現地の写真を合わせて、旅行気分をお届けしたいと思います。
モロッコ料理のおいしさの秘密
「Tam Tamu」は、2014年に西荻窪にオープンしました。母と娘で切り盛りするこのお店は、料理担当がお母さま。ヨーロッパに暮らしていた経験を生かして、本格的なモロッコ料理をつくっています。主に接客を担当する娘のヤスミンさんに話を聞いてみると、モロッコ料理の大切なポイントは、スパイスとハーブの使い方にあるそうです。
「モロッコ料理は、8種類の基本のスパイスとハーブの組み合わせで、さまざまな味を表現します。モロッコ料理におけるスパイスの使い方は、とても奥が深いんです」
モロッコ料理にはどんなスパイスが使われているのでしょうか。調べてみると、モロッコ料理は、サフラン、パプリカ、ターメリック、シナモンなど、さまざまなスパイスが使われているようです。さらに、コリアンダーやイタリアンパセリなどのハーブ、オリーブ、アーモンドなどのナッツ類やフルーツも使うのだそうです。モロッコ料理の、複雑で奥深い味わいは、こうしてつくられているのです。
スパイス料理の奥深さを、もっと広めたい
「スパイス料理といえば、カレーという認識の方も多いですよね。お客さまから、『これカレーみたい』といった感想をいただくことがあるのですが、全然違う料理なんです。カレー味のように感じるのは、クミンが入っていることが理由のひとつですが、モロッコ料理でもクミンはよく使うんですよね。世界にはカレーのほかにもたくさんのスパイス料理があるということを、もっと広めていきたいです」。
今回私がテイクアウトしたのは、店の人気メニューである、ラム肉のハンバーグ。モロッコには、肉団子を指す「ケフタ」という郷土料理があります。「Tam Tamu」では、ケフタをハンバーグにアレンジして提供しています。トマトベースに数種類のスパイスが溶けこんだ、どこかクセになる味わいは、エキゾチックなおいしさ。ラム肉はジューシーで、パクチーと相性抜群! クスクスにも合いそうです。
モロッコ旅行プチ体験記
モロッコ料理だけでなく、モロッコそのものの魅力も紹介したい…! というわけで、ここからは私がモロッコを訪れた旅の記録をご紹介させてください。
上の写真は、首都マラケシュにある「マジョレル庭園」。ファッションデザイナーのイヴ・サン・ローランが愛した庭園としても有名で、この日もたくさんの観光客でにぎわっていました。「マジョレルブルー」と呼ばれる鮮やかな青色の建物が特徴的で、周りにはたくさんの植物が。どこを見渡しても美しく、イヴ・サン・ローランが愛した庭園というのも納得です。
こちらは、マラケシュ最終日の晩餐のひとコマ。おとぎ話に出てくるかのような素敵な店内で食べたタジンとクスクスは、絶品でした。この複雑な味わいは、さまざまなスパイスを使うことでできるものだったのですね。
マラケシュを堪能したあとは、バスで3時間ほどの場所に位置する、港町エッサウィラへ。この街では、新鮮な魚介料理を味わうことができます。にぎわっていたマラケシュとは異なり、街の雰囲気は落ち着いていて、ゆっくりと時間が流れているような印象でした。

上の写真は、エッサウィラで宿泊したホテルのテラスから撮ったもの。目の前に広がるのは、きれいな空と一面の大西洋! 日本から遠く離れたモロッコで見たこの景色は、ずっと心に残っています。
いかがでしたか? モロッコの魅力が、みなさんにも伝わっていたら嬉しいです。少しでもモロッコが気になってきたという方は、ぜひ西荻窪で美味しいモロッコ料理を味わってみてください。
最後に、飛行機の中から撮影した、モロッコの街並みの写真を。心ゆくまで海外旅行が楽しめるその日まで、旅のプランを練りながら、毎日を楽しく過ごしたいですね。
MOROCCO RESTAURANT TAMTAMU
杉並区松庵3-25-9 北斗参番館 1F
[TEL]03-3331-8883
[営]17:00〜23:00(L.O. 22:00)
[休]月・第1・第3火曜、不定休
※現在、新型コロナウイルスの影響により、22:00閉店(L.O. 21:00)となっています
詳しい営業時間は、店舗までお問い合わせください
関根 栞(せきね しおり)
メトロポリターナ編集部員。趣味は映画と旅。好きなものはカフェラテ。海外に行きたい気持ちをおさえながら、映画を見て過ごしています。