本場の演出と、“城田優”の個性の真剣勝負
1972年に初演を迎えた、ブロードウェイミュージカル『ピピン』。2013年には、気鋭の演出家ダイアン・パウルスによって、サーカスアクロバットを大胆に取り入れた新演出版が上演され、世界最高峰の演劇賞である「トニー賞」を4部門で受賞した。そのクリエイティブスタッフが再結集し、6月に日本語版が開幕する。
主演を務める城田自身も、2014年に本場ブロードウェイで『ピピン』を鑑賞し、壮大な演出の数々に魅了されたという。
「アクロバットのパフォーマンスが、群を抜いてスリリング。魔法のような大技がミュージカルで見られるなんて!と、手に汗握る観劇経験でした。さらに、“フォッシースタイル”と呼ばれる独特のダンスも、セクシーかつ風変わりな振付で、何だこれは!?と一気に心をつかまれましたね」
そう語る城田だが、今作の出演を決めるまでの経緯には、彼なりの“ミュージカル愛”があった。
「ミュージカルに関して、僕は何作も連続で器用にこなせる俳優ではないと感じています。だから責任を持って取り組めるのは、1年で1〜2作。慎重に出演作を検討させていただくんです。今回、出演を決めた理由のひとつは、スタッフ陣。自分が現地で観劇して、すごい!と感動したときのメンバーがそのまま日本にやってきます。彼らの演出から、どんな刺激が受けられるか楽しみです。自分の演技で、どれだけブロードウェイ版と違うキャラクターを生み出せるかの真剣勝負でもあります」
今回は、城田演じるピピンが歌う劇中歌『コーナー・オブ・ザ・スカイ』の日本語訳詞の一部も担当。ピピンの境遇に、自身の生い立ちを重ね合わせ、想いを歌詞に込めたという。
「この曲の内容は、僕は居場所がないから、自分にふさわしい場所を探しに行く…というもの。僕も日本とスペインの血を引いているので、子どもの頃にアイデンティティの確立に苦悩した過去があります。誰よりも僕にマッチする曲だからこそ、想いを込めて皆さんに届けたいです」
これまで俳優として多くの作品に取り組んできた彼でも、今作では新たなチャレンジになるシーンがあるのだということも、こっそり教えてくれた。
「まず登場シーンから、アクロバティックな動きを成功させて、その直後に、高音のロングトーンで曲を歌い上げないといけない。毎回“ドアタマ”でバシッと決める必要があるんです。これができるかどうかで、今後の役者人生も変わってくると思います。実は、すごく緊張しているんですよね笑)」
そう語りつつも、彼の表情は自信にあふれている。続けて、こんなメッセージが。
「今作は豪華なダンスやアクロバットも見どころで、とんでもない熱量をもったエンターテインメント。ミュージカルを初めて見る人にもおすすめです。あなたの人生を変えるほど刺激的な舞台を、ぜひ劇場で体感してください」
次から次へと、スペクタクルが展開されていく『ピピン』の世界。情熱的なパワーを秘めた舞台の開幕が待ち遠しい!
城田 優さん(ピピン役)
1985年12月26日、東京生まれ。2003年に俳優デビュー以降、ドラマ、映画、舞台などで活躍。18年にミュージカル『ブロードウェイと銃弾』で第43回菊田一夫演劇賞を受賞など受賞歴多数。18年秋、ミュージカル・カバー・アルバム「a singer」を発売し話題に。今年8月25日に初のディナーショーを控え、11月には、ミュージカル『ファントム』で主演と演出を担う。

ブロードウェイミュージカル「ピピン」日本語版
日程:6月10日(月)〜30日(日)
会場:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11F)
お問い合わせ:キョードー東京
[TEL]0570-550-799
http://www.pippin2019.jp
Twitter:@pippinduck
Instagram:@pippinduck
明日は、②WEB EXTRA