クリスタル・ケイ《プロフェッショナルの肖像「PRO-FILE」》


デビュー20周年の節目に新たな挑戦を

 数々のヒット曲を歌い、人々を魅了し続けるアーティスト、クリスタル・ケイ。デビュー20周年を迎える彼女が、ブロードウェイミュージカル『ピピン』の日本版キャストとして、ミュージカルに初挑戦をする。共演者であり友人でもある城田優の推薦と、本場ブロードウェイで『ピピン』を見たときの体験が、出演の決め手だったという。

 「ミュージカルは自分の音楽活動とは別世界だと思っていたので、最初は不安でした。でも『ケイならできるよ!』と優に言ってもらえてありがたかった。それに、現地で観劇した際、私をキャストのパティーナと間違えた人たちに囲まれたこともあって…。今回来たオファーは彼女が演じていた役で、すごい縁を感じました」

 今作はブロードウェイ版の振付をしたボブ・フォッシーのスタイルを踏襲し、刺激的なダンスと、サーカスアクロバットを取り入れた新感覚の舞台。ダンスレッスンは、ハードだったと語る。

 「普段のライブではハンドマイクを持っています。だから、両手が空いている状態で、全身を使って表現をすることに緊張感があって…。しかも、ダンスだけでなく歌も演技も必要⁉と考えるとドキドキしちゃいますが、頑張ります(笑)」

 彼女が演じるのは、舞台の進行をコントロールし、主人公を導いていく狂言回し役。オープニングの歌と演技で観客の心をつかみ、終盤までステージを引っ張るリーディングプレーヤーだ。

 「大役のプレッシャーもありますが、ステージ上で存在感を保つことは、私が今まで立ってきたライブとも同じ。自分らしさを出して空間を支配したいですね。その一方で、役を演じることは、音楽活動と大きな違いがあります。どこかで„今までの自分とは別の存在“にパッと切り替わるスイッチが入りそうな予感があって楽しみです」

 新たな挑戦でパフォーマンスの幅を広げていく彼女の姿を、ぜひ劇場で目に焼きつけてほしい。

 

くりすたる けい

1986年2月26日、神奈川県生まれ。

1999年『Eternal Memories』でデビュー。「恋におちたら」などのヒット曲で大ブレイクし、2013年には超巨大ダンスプロジェクトDance Earth Partyのメンバーとして舞台にも出演。2019年でデビュー20周年を迎え、音楽以外の活動にも注目が高まる


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ブロードウェイミュージカル『ピピン』日本語版

2019年6月10日(月)~6月30日(日)東急シアターオーブ
脚本:ロジャー・O・ハーソン
作詞・作曲:スティーヴン・シュワルツ
演出:ダイアン・パウルス
振付:チェット・ウォーカー
出演:城田優/クリスタル・ケイ/今井清隆/霧矢大夢/宮澤エマ/岡田亮輔/中尾ミエ・前田美波里(Wキャスト)ほか


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