photo: Yuki Morishima(D-CORD) styling: Yosuke Matsushita hair&make-up: Yui Kato(fringe) text: Naoe Hanamido(EATer)

小池徹平《プロフェッショナルの肖像「PRO-FILE」》

コラム

この3年間で、しっかり熟成させました

 2013年、演劇界で最も権威があるとされる「トニー賞」で、最多となる13部門にノミネートされた、ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』。最優秀ミュージカル作品賞をはじめ、計6部門で賞を獲得したこの話題作は、世界各地でロングラン公演を続け、日本では2016年に初演を果たした。日本版は、小池徹平と三浦春馬によるW主演。チケットは全日完売し、連日大きな盛り上がりをみせた本作が、主要キャストはそのままで、この春待望の再演を迎える。

 小池が演じるのは、経営不振に陥った老舗靴工場の跡取り息子、チャーリーという青年。三浦春馬演じるドラァグクイーンのローラと出会い、工場の再起をかけて奮闘していく物語が、パワフルなパフォーマンスとともに舞台上で繰り広げられる。

 「まだ稽古前ですが、この3年間積み重ねてきた経験値から、役をどんなふうに膨らませていけるのか、ということを追求したいですね。再演の稽古というものは、絶対に初演以上にいいものにしたいと、みんなが強烈なパワーを持ち寄ります。だから、とても刺激的。初演を経て、役そのものはすでに身体の深いところに息づいているので、この3年間で、しっかり熟成されたはず。みんなも同じようにパワーアップしていると思うので、再会できるのがすごく楽しみです」

 そう語る彼にこの舞台の魅力をたずねると、「ハッピーでエネルギーのある作品」という返事が返ってきた。続けて、小池はこう語る。

 「会場の空気が、開演前と後で全然違うんです。それほど、観客の盛り上がりがすごい。こんなにも観客とステージの一体感を感じられるミュージカルは、今まで経験したことがありません。最後のシーンは、お客さんも一緒になって踊るくらい、とても幸せなオーラに包まれているんです」

 3年の熟成期間を経た彼らのパフォーマンスを、ぜひ体感してみてほしい。

 

 

こいけ てっぺい

1986年1月5日、大阪府生まれ。第14回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞しデビュー。以降、数多くのドラマや映画、ミュージカル作品に出演。ミュージカル『1789-バスティーユの恋人たち-』と『キンキーブーツ』での演技が評価され、2016年に第42回菊田一夫演劇賞を受賞した

 

 

metro195_キンキーブーツ_キービジュアルs.jpg

ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ

2019年4月16日(火)〜5月12日(日) の間、東急シアターオーブにて上演
脚本: ハーヴェイ・ファイアスタイン
音楽・作詞:シンディ・ローパー
演出・振付:ジェリー・ミッチェル
出演:小池徹平、三浦春馬、ソニン、玉置成実、勝矢、ひのあらたほか


LATEST POSTS