illustration:Haruka Toshimitsu

丈夫な骨づくりは、若いうちから!《働くオンナの救Q箱》


 骨の強度は女性ホルモンの分泌量に左右されるため、とくに女性は骨粗鬆症(こつそしょうしょう)に気をつけて!若いうちから骨を丈夫に保つ意識をもって、骨粗鬆症を予防しよう。

Q1.骨粗鬆症って、どんな病気?

 骨粗鬆症とは、骨の強度が低下することによって骨折のリスクが高まる病気です。女性では50歳を過ぎると増えはじめ、80代になると70パーセントの人が発病するといわれます。一方、男性は70代で増えはじめ、80代で25パーセント程度が発病するとされています。骨粗鬆症になると背中が曲がったり、身長が縮んだりするといった変化がみられることがありますが、痛みなどの自覚症状がなく、気づかないうちに病状が進んでしまうことが問題です。

Q2.骨粗鬆症による骨折の特徴は?

 日常生活のなかの軽微な外力で骨が折れ、二度三度と骨折の連鎖が起こることがあります。脊椎と股関節、手首や肩の骨が折れやすく、背骨がいつの間にかつぶれる圧迫骨折が生じることも。股関節骨折の手術後、歩行機能を取り戻して退院した方の1年後の経過を調べたところ、およそ半数がなんらかの機能障害を抱え、約20パーセントの方が亡くなっていました。これは股関節骨折で運動機能が落ち、動けないことで体全体の機能が低下したことが原因と考えられます。股関節の骨折には、とくに注意が必要です。

Q3.骨粗鬆症の原因は?

 女性の場合、原因のひとつとして、閉経後の女性ホルモンの分泌量の低下があげられます。破骨細胞とは、新陳代謝のために古い骨を吸収する働きを担う細胞ですが、女性ホルモンには、破骨細胞のそうした働きを抑える役割があります。そのため、閉経により女性ホルモンの分泌量が低下すると一気に破骨細胞の活動が活発化し、骨が壊されてしまうのです。また運動不足や、骨をつくる栄養素であるカルシウム、ビタミンD、ビタミンKの不足も原因になります。

Q4.どうやって治療するの?

 基本的な治療法は、薬物治療と骨の強度を高めるための栄養指導、運動療法、生活指導(ビタミンDをつくるために日光にあたるなど)となります。股関節の骨折ではほとんどの場合、手術が必要です。薬には、骨が壊れる作用を抑制する骨吸収抑制剤と、骨をつくる作用を高める骨形成促進剤があります。さらに、カルシウムやビタミンD、ビタミンKといったサプリメントを処方することもあります。このように骨粗鬆症の薬は種類が多いので、血液検査で必要なものを決定します。

Q5.普段からできる対策は?

 若い頃からのカルシウムの蓄積が骨粗鬆症を予防します。普段からカルシウム、ビタミンK、ビタミンDをバランスよく食事から摂取するよう心がけましょう。骨は衝撃を与えないと弱くなるため、運動を適度に行うことも大切です。無理なダイエットや喫煙を控え、夏場は15分、冬場は30分ほど日光にあたり、骨を支える筋肉も鍛えましょう。女性は50歳を過ぎたら骨密度検査を毎年受けて、骨密度の推移に関心をもつことが大切です。

 

監修:野本聡先生

足立慶友整形外科 院長

https://clinic.adachikeiyu.com


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