illustration:Haruka Toshimitsu

ストレスからくる腸の病気に注意!《働くオンナの救Q箱》


 便秘や下痢を繰り返すなら、過敏性腸症候群を疑ってみて。「体質だから…」と思ってあきらめないで!症状としっかり向きあい、生活の質を向上させよう。

Q1.過敏性腸症候群って、どんな病気?

 過敏性腸症候群とは、腸の働きが悪くなり、便通異常が起きる疾患です。下痢や便秘、おなかのハリが数カ月以上続き、痛みや不快症状によって日常生活に支障をきたします。下痢の症状がひどい場合は、通勤途中に何度もトイレに行かなくてはならず、その不安から電車に乗れなくなってしまうことも。年齢や性別に関係なく発症しますが、生活の変化が多く、心身ともに負荷のかかりやすい20~30代の女性に多くみられる病気です。

Q2.受診する科と診断方法は?

 受診するのは、基本的には消化器内科です。この病気はストレスによって起こると考えられるため、総合内科や心療内科でもいいと思います。診断方法は、まず大腸や小腸に炎症性疾患や腫瘍などの病気がないかを確認したうえで、最近3カ月のあいだに、月に3日以上にわたっておなかの痛みや不快感が繰り返し起こっているかどうかや、排便によって症状がやわらぐかどうか、症状と排便の回数、便の形状の変化などをチェックします。

Q3.過敏性腸症候群の原因は?

 Q2の回答でも触れましたが、この病気はストレスによって起きると考えられます。なぜストレスが腸に影響するのかというと、腸と脳の働きは、密接につながっているからです。ストレスによって脳に負担がかかると、自律神経や内分泌系(ホルモン)のバランスが崩れ、腸の働きが悪くなります。また逆に、腸の働きが悪くなれば、脳の働きも悪くなります。腸の働きに異常を感じたら、心身にストレスがかかっているサインととらえ、できる限りストレスを避ける工夫をしましょう。

Q4.どうやって治療するの?

 治療は、薬と心理療法によって行います。便秘の場合は腸の働きをよくする薬、下痢の場合は下痢止めが処方されます。腸内環境を整える薬や消化管機能を調整する薬、また精神的ストレスが大きく、うつ状態にある場合は、それに対して薬が処方されることもあります。一方、心理療法では、ストレスマネジメントやアンガーマネジメントによって、ストレスや怒りに対処するための心理トレーニングを行います。生活習慣を整えるためのアドバイスも重要になります。

Q5.簡単にできる予防方法は?

 20~30代の女性がこの病気になりやすいのは、仕事や育児などに忙しい世代で、自律神経やホルモンバランスが崩れやすいことも関係しています。生活環境を変えるのは大変ですが、ちょっとした工夫で、自律神経を整えることはできます。まずは飲酒や喫煙、生活習慣の乱れやスマートフォンの見過ぎなど、基本的なストレス要因を取り除くこと。また生活を朝型に切り替えるのもいいことです。朝日を5分以上浴びると自律神経が整いやすくなります。

 

監修:佐野正行先生

ナチュラルクリニック代々木 医師

https://www.natural-c.com


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