誰もが経験しているであろう、最も身近な症状・頭痛。
その頭痛には、350以上もの種類があるって知っていましたか?
なかでも女性に多い「片頭痛」について、徹底解明します!
Q1.そもそも片頭痛ってなに?
片頭痛とは、月経やホルモンバランスなどの内的要素と、天気や食べ物などの外的要素に急激な変化が起きた時、それが引き金になって血管が拡張し、そこから放出される痛み物質が頭の一部を刺激することで起こります。人によって痛みの感じ方は異なりますが、血管が拡張することでズキンズキンと脈打つような痛みを感じる人がほとんどです。遺伝的な要因も多いといわれていて、母親が片頭痛持ちの場合、50%の確率で子供に遺伝するというデータも。
Q2.片頭痛の特徴的な症状は?
脈打つように痛む、吐き気や嘔吐を伴う、頭を動かすと痛みが増す、光・音・臭いに敏感になる、などが挙げられます。前述のうち2つ以上あてはまるものがあれば片頭痛を疑うべき。その他にも、頭痛が始まる前に視界がギザギザの光で遮られる「閃輝暗点」や、生あくびが出たり、めまいや空腹を感じたりと予兆が表れるのも片頭痛の特徴です。
Q3.症状が表れたらどうする?
まずは暗室で横になりましょう。光や音、臭いは痛みや吐き気を増長させる可能性があるので、できるだけ安静に。また、首の前から横側を冷やしたり、コーヒーを飲んだりして血管を収縮させるのも効果的です。人によって4時間~3日間痛みが続きますが、市販薬の飲み過ぎには注意を。1カ月に9日以上服用すると、薬物乱用頭痛という別の頭痛を引き起こしてしまう可能性があります。薬を飲まないと治まらないというのであれば、頭痛専門のクリニックにかかり適切な薬を処方してもらうようにしましょう。
Q4.片頭痛を予防するためには?
まずは自分の生活リズムと頭痛のサイクルを知ることが大切です。片頭痛には必ず原因があるので、月経中や排卵期、また疲れがたまっているときに、片頭痛を誘発する赤ワインやチーズ、チョコレートなどを取らないように注意したり、片頭痛の原因となる要素を2つ以上重ねないようにすることが大切です。
Q5.片頭痛でも病院に行くべき?
「たかが頭痛」と思いがちですが、片頭痛はなった人にしかわからない苦しい病気です。現在日本では、約200万人以上もの人が片頭痛に悩んでいますが、病院にかかる人はごく一部。専門の医師の正しい診断を受ければ、頭痛は必ず改善されます。せっかく薬を飲んでも、飲むタイミングや服用回数を誤ると効果がないどころか悪化してしまう場合もあるので、自己診断は避けましょう。
監修:丹羽 潔先生
東京頭痛クリニック 理事長
http://www.tokyoheadache.jp
にわファミリークリニック 院長
http://www.nfcl.jp