四季花木図屛風(左隻部分) 鈴木其一 出光美術館

《池袋》芸術の秋、「江戸の琳派芸術」の世界をのぞいてみませんか


 現在、出光美術館(千代田区丸の内)で開催されている「江戸の琳派(りんぱ)芸術」展に連動した記念講座が23日(土・祝日)、豊島区南池袋の池袋コミュニティ・カレッジで行われます。

 江戸琳派とは、京都を拠点に活躍した本阿弥光悦を開祖とし、俵屋宗達、尾形光琳らに継承された「琳派」の流派を、酒井抱一(ほういつ)が江戸に定着させたものです。

酒井抱一 風神雷神図屏風(左隻) 出光美術館


酒井抱一 風神雷神図屏風(右隻) 出光美術館


 講座では、出光美術館学芸員の廣海伸彦さん、酒井家7代目の酒井抱美さん、江戸琳派の継承を認められた日本画家の伊藤哲さんの3人が、江戸琳派の魅力についてトークセッション形式で語ります。

 伊藤さんは「京都のはんなりに対して江戸の粋の文化を取り入れたのが江戸琳派。京都は主に金、江戸は銀を使い、江戸の渋みを出しています。江戸感覚の味付けがあり、現代の東京感覚に通じるものがあります。今の東京の若い人たちが銀やプラチナのアクセサリーを好む感覚は江戸琳派に繋がっているのでは。江戸琳派は近世と現代を繋ぐ橋渡しの役割なのです。江戸琳派を知る入り口として、講座を聞いてほしい」と話しています。

 芸術の秋、王朝的美意識の京都の「琳派」を受け継ぎつつ、江戸の粋を取り入れた「江戸琳派」の世界を、ちょっとのぞいてみてはいかがでしょうか。


出光美術館「江戸の琳派芸術」展開催記念講座

開催場所:池袋コミュニティ・カレッジ(豊島区南池袋1-28-1 西武池袋本店別館8・9階)

開催日時:9月23日(土・祝日)午後1時~午後2時30分

受講料:会員・一般とも2000円(資料と鑑賞割引券付き)

問い合わせ:03-5949-5486(代表)


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