日本近代洋画を代表する梅原龍三郎(1888~1986年)と、明るく華やかな色彩の作品で知られる印象派の巨匠、ルノワール(1841~1919年)。2人の交流を切り口に20世紀美術を見直す展覧会が、東京の三菱一号館美術館で開かれている。
1908年、20歳で渡仏し、パリの画塾で学んだ梅原。翌年、南フランス・カーニュにあるルノワールのアトリエを訪問し、紹介状も持たない見ず知らずの若き画家を巨匠が受けいれたことから交流が始まった。以後、梅原はルノワールを師と仰ぎ、制作現場を訪れたり、指導を受けるなどして成長していった。その当時制作されたのが帽子をかぶった「パリー女」(1909年)だ。赤い背景と女性のブルーの衣装のコントラストが鮮やか。羽根飾りのついた帽子はルノワールの絵によく登場するアイテムで、師の影響を感じさせる。