バスケ王国、秋田。この地を本拠地とするBリーグチームが、秋田ノーザンハピネッツだ。Bリーグ設立時にはB1リーグに所属していたこのチームは、初シーズン後にB2リーグへ降格。だが、1年後には再びB1リーグに戻ってきた。復活初年度である昨シーズンは、17勝43敗と大きく負け越し総合15位。苦しい戦いが続いていた。だた、今年はひと味違う。11月を終了した時点で、9勝6敗と白星が先行。勝率では、B1リーグ18チーム中7位につけている。この躍進を牽引する立役者の一人が、今年からキャプテンを務める白濱僚祐選手だ。Bリーグ設立時にシーホース三河から移籍した彼は、昨シーズン57試合に出場。守備の要として活躍した。苦しみも喜びも、チームとともに経験してきた彼の原動力は、秋田のブースターからの声援だったという。
「僕が以前いたチームは、企業が母体のチームです。当時から、秋田や琉球など地域に根付いた市民クラブはすごいなぁと思っていました。秋田に移籍してみると、やっぱり違いましたね。試合のときはもちろん、街を歩いていてもよく声をかけてもらえます。それは、すごく力になる。でもその反面、目が肥えている熱狂的なブースターが多いので、その人たちに下手なプレーは見せられないというプレッシャーもあります。シーズンオフには、お祭りに参加したりチーム主催のイベントもあります。そうやって、ブースターへの感謝の気持ちも忘れずに、チームを勝利に導いていきたいです」
今年の6月には、入籍も発表した白濱選手。家族とチーム、そしてブースターの想いを背負い、これからもコートに立つ。
(プロフィール)
秋田ノーザンハピネッツ 白濱僚祐(しらはまりょうすけ)
1991年8月29日生まれ。佐賀県出身。身長189cm。ポジションはスモールフォワード。佐賀北高校、白鷗大学を経て、2014年に現シーホース三河に入団。2016年に秋田ノーザンハピネッツに移籍し、現在はキャプテンを務める。