東京・竹芝のモダンラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」は11月1日から来年1月10日まで、新国立劇場(東京都渋谷区)で12月10~15日に上演されるオペラ『魔笛』の世界を多彩な切り口で堪能できるスペシャルディナープログラムを提供する。期間中は特別ディナーだけではなく、ディナーと公演チケット付きの宿泊プランやコラボレーションルームなどをラインナップ。モーツァルトが創造した美しき歌の世界を五感で味わえる特別な企画となっている。
舞台からホテル空間へ 幻想的な『魔笛』の世界

メズム東京は、東京の〝今〟を発信するサービスを目指し、東京都港区の複合施設「ウォーターズ竹芝」に2020年にオープンした。都市のエネルギーや文化芸術を吸収して表現できるように、全265室に電子ピアノを設置するなど、ユニークなホテルとして知られている。
初のコラボレーションとなった新国立劇場は1997年に開業。オペラや舞踏(バレエ、ダンス)、演劇など、現代舞台芸術の公演を主催している。12月を彩る作品の一つは、オペラ『魔的』(ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲)。「夜の女王のアリア」など、だれもが聴いたことがある名曲がちりばめられている。
今回のコラボレーションは、メズム東京が創業から温めてきた夢の企画。自身もバイオリンやピアノを演奏し、音楽に支えられてきたという同ホテルの生沼久総支配人は、「レストラン名は『シェフズ・シアター(シェフの劇場)』。この名を具現化する取り組みとして、新国立劇場とのコラボを妄想のように抱き続けていました。唯一無二のサービスでお客さまの五感を刺激していきたい」と意気込む。
メニューは約3か月をかけて考案した。デザート担当のシェフ、養父直人さんは「与えられたお題は魔笛の〈愛・光・世界〉。物語の情景と希望を表現したコースです」と説明する。

気軽なビストロノミースタイルのフレンチフルコース
物語に誘う4種のアミューズ「タミーノの冒険のはじまり」は、フォアグラのムースなどで、大蛇と3人の侍女を表現。オードブル「パパゲーノとパミーナの出会い」はパミーナのドレスのドレープが皿の上に浮かび上がる美しい一皿だ。

メーンは魚料理「ザラストロの試練」と肉料理「夜の女王の怒り」が提供され、ボリュームもたっぷり。肉料理は、オペラ第2幕に登場する復讐心に支配された女王の姿をイメージ。黒い皿にまとめあげた料理は、不穏な雰囲気を漂わせる。

最後を飾るデセールは「光の勝利」。カボチャのムースや洋ナシのジュレ、柚子ソースを組み合わせ、ターメリックで輝きを表した。光が夜の女王を滅ぼし、料理でも物語は終わりを迎える。
新国立劇場常任理事の田栗浩さんは、「生沼支配人をはじめホテルスタッフのみなさんの『ホテルを文化芸術のハブにしたい』という強い思いに動かされて実現しました。魔笛は印象深い作品。オペラの名作であり、これから楽しんでみたいという方々をオペラに招待する作品でもあります。魔笛の世界観を舞台とホテル空間と料理でお楽しみください」とメッセージを寄せた。

■オペラ『魔笛』ディナープログラム
販売期間:11月1日(金)~2025年1月10日(金)※12月21日(土)~25日(水)を除く。定休日は月曜、月曜が祝日の場合は火曜休み
提供時間:17時~22時(ラストオーダー20時)
場所:メズム東京16階レストラン「シェフズ・シアター」(〒105-0022 東京都港区海岸1-10-30)
料金:ディナープログラムは1万4300円~。公演チケット付宿泊プランなど、詳細はホテルウェブサイト( https://www.mesm.jp/ )へ
問い合わせ:03-5777-1112