アパレルのコムサ(東京都渋谷区)が展開する「カフェコムサ」で、今年明治維新から150年を迎えるのを記念したアートな特製ケーキを提供しています。
一体どんなケーキなのでしょうか。
少し歴史を紐解いてみましょう。明治期に入った京都は、天皇皇后両陛下をはじめ皇室の方々や多くの公家・商家が次々と東京へ移住し、人口減少と産業の衰退に見舞われました。京都には「タヌキかキツネくらいしか住まない」とさえ言われるほど寂しい町となったのです。
そこで、復興の起爆剤として導入されたのが、滋賀県の琵琶湖から水を運ぶ水路「琵琶湖疏水」です。

琵琶湖疏水は、今も脈々と京都の町を流れています
カフェコムサの特製ケーキは、その琵琶湖の水を引き入れて作った庭園「無鄰菴」(むりんあん・京都市左京区)をイメージして作られました。無鄰菴は、明治・大正時代の政治家、山縣有朋の別荘でした。三段の滝と池、芝生を配した自然豊かで開放的な庭園で、特に新緑と紅葉の時期の美しさに定評があります。

琵琶湖の水を引き入れて作った庭園「無鄰菴」=2015年8月撮影
ケーキ全体に抹茶パウダーを振りかけ、コケや芝生などを表現したほか、旬の国産イチゴと完熟キンカン、もみじの形をしたチョコレートで紅葉を彩りました。ケーキの土台はココアのクッキー生地の中にブラックマスカルポーネを閉じ込めています。

カフェコムサのテーマは「日本の食をアートする」。ふさわしいケーキが登場しました
なんだか食べるのがもったいないくらいです。ケーキを考案した京カフェコムサのチーフパティシエの鈴木さくらさんは「無鄰菴には4、5年前に行ったことがあり、青々としたコケが印象的だったので、それを表現しようと思いました」と話していました。

京カフェコムサのチーフパティシエの鈴木さくらさん
カフェコムサは、大政奉還から150周年となった昨年、大政奉還の舞台となった二条城の「二の丸御殿 大広間」に描かれている狩野探幽作の重要文化財「松鷹図」(まつたかず)をモチーフにしたケーキを提供するなど、京都をモチーフにしたケーキを多く提供しています。

大政奉還150年となった昨年は、二条城の大広間の障壁画をイメージしたケーキを提供しました
明治150年ケーキは、「カフェコムサ銀座店」では2月末までの提供ですが、京都にある「京カフェコムサ」では4月15日までとなっています。これから1年でもっとも美しい桜の季節が訪れる京都。京都に旅行するなら、味わってみたい今年ならではの美しいケーキです。

京カフェコムサの店内は広々としています


京カフェコムサには京都らしく和の空間もあります
(写真はすべて田中幸美)
◇「カフェコムサ銀座店」は、東京都中央区銀座4-3-1 並木館コムサステージ銀座B1F。平日は午前11時〜午後11時、日・祝日は午前11時〜午後8時。問い合わせは☎03・57752630。
◇「京カフェコムサ」は、京都市東山区祇園町北側275 祗園くろちくビル2階。午前10時~午後7時(土曜のみ午後9時まで)。
カフェコムサのホームページは、http://www.cafe-commeca.co.JP/