パラチノースを使った和洋菓子のポップアップショップ「スローカロリー俱楽部」には和洋菓子21ブランドの30のアイテムが並びます=東京・新宿の新宿高島屋地下1階 (写真・田中幸美)

​《新宿》血糖値の上昇を抑える糖「パラチノース」を使ったヘルシーなお菓子が登場 高島屋


 ダイエットのために甘い物をずっと控えていたけれど、もう我慢できない。えい、食べちゃえ…。
 その結果、かえって太ってしまったなどという経験をしたことはありませんか。そんな女子に朗報です!

パラチノースを使った和洋菓子のポップアップショップ「スローカロリー俱楽部」の洋菓子コーナー=東京都渋谷区の新宿高島屋地下1階 (写真・田中幸美)


 高島屋と大手製糖会社の「三井製糖」がコラボレーションして、おいしさはそのままで血糖値の急激な上昇を抑えるという糖質を使ったヘルシーな和洋菓子を開発しました。この糖質を使うと、カロリーは一緒ですが、満腹感が持続するために食べ過ぎを防ぎ、結果的にダイエットにも役立つということです。5月31日には一般オープンに先がけて、メディア向け内覧会が行われました。

 今回、高島屋と取引のある21の和洋菓子ブランドがこの糖質を使ったお菓子計30アイテムを開発し、それらを集積させたポップアップショップ「スローカロリー俱楽部」を展開しています。東京・新宿の新宿高島屋では6日(火)まで、東京・日本橋の日本橋高島屋と横浜市西区の横浜高島屋では、7日(水)~13日(火)の期間限定です。

パラチノースを使った和洋菓子のポップアップショップ「スローカロリー俱楽部」の和菓子コーナー


 和菓子では江戸の老舗「榮太樓總本舗」が立ち上げる新ブランド「からだにえいたろう」をはじめ、国内にとどまらずパリやシンガポールなど海外の催事でも活躍する東京・押上の羊羹の老舗「青柳正家」、広島で新しい和菓子の表現に挑戦する「旬月 神楽」(しゅんげつかぐら)など9ブランドが、生菓子をはじめどら焼きや大福などを開発。また、洋菓子では、フランス菓子を極めた兵庫県芦屋市の「アンリ・シャルパンティエ」や東京・銀座の「ブールミッシュ」など12ブランドが、イチゴのショートケーキをはじめ、エクレアやゼリーなどを開発しました。

スローカロリー俱楽部の実演ブースで生菓子作りを披露する(左から)旬月神楽の明神宜之さんと「青柳正家」の須永友和さん


パラチノースを使った和菓子の数々。どら焼きから大福、水羊羹までさまざまです


 今回これらの商品に使用しているのは三井製糖の業務用砂糖「パラチノース」です。パラチノースは砂糖やブドウ糖とおなじ糖類の一種で、合成甘味料ではありません。

「パラチノース」は業務用なので一般向けの小売りはしていませんが、パラチノース50%配合の砂糖「スローカロリーシュガー」が販売されています


 単位量あたりのカロリーは砂糖と同じなのですが、消化吸収の速度がなんと砂糖の5分の1なので、砂糖を摂取したときのような急激な血糖値の上昇が見られません。なおかつ、腹持ちがよいので、食べ過ぎを防ぐことができるというのです。なによりもすっきりとした甘さで、おいしさはそのままです。

パラチノースを使った苺のショートケーキを紹介する「ブールミッシュ」のパティシエ、吉田浩子さん


 つまり「ダイエットはしたい、でも甘い物を断つのは無理」という女子の強い味方になってくれるのです。三井製糖事業開発部の奥野雅浩さんは「基本的に食べて満足して食べ過ぎないという結果につながって、無理なく痩せていくという方向に持っていけるコンセプトです」と話していました。

パラチノースを使った洋菓子の数々。腹持ちがよく満腹感が持続するのでたくさんは食べられませんね


 また、ダイエット女子だけでなく、糖尿病を患っている人の食事作りにも役立つそうです。
 昨今、糖質オフや糖質制限をうたう商品が数多く販売され、糖は太りやすいと敬遠されがちですが、糖は活動するための大切なエネルギー源の1つです。糖を上手に摂りながら、ダイエットも成功|すべての女子の願いですね。

生菓子の実演を行う「青柳正家」の須永友和さん


 高島屋MD本部セントラルバイヤーの小坂直也さんは「いまは生菓子が中心ですが、今後は焼き菓子や半生菓子などの保存可能なものにも対象として、さまざまな生活シーンでスイーツを満喫して頂けるように商品開発に取り組んでいきたい」と話していました。今後の展開が楽しみですね。

◆ポップアップショップ「スローカロリー俱楽部」は、東京都渋谷区千駄ヶ谷5ー24ー2の「新宿高島屋」地下1階。午前10時~午後8時。問い合わせは☎03・5361・1111(代表)。


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