1990年の堀口珈琲開業前は渋谷区上原1丁目に住んでいましたので、週1でここのケーキを食べていました。当時は失業時代でお金がなく、価格も高かったのですがワインの代わりの贅沢(ぜいたく)でした。
今まで食べたどのケーキよりも圧倒的に味の主張が力強く、強烈な衝撃を受けた記憶があります。温度管理もきちんとされ、食べ頃を何度と表示し、「突っ張っているな」と感じはしましたが、当時としては群を抜いた味わいのケーキでした。
したがって、堀口珈琲のケーキにもこの影響は残っています。ただし、堀口珈琲のケーキは100冊以上のケーキ本の中からそのエッセンスを取り出して完成させたものです。オリジナリティーは弱いですが、微妙なアレンジがなされ、その多くは他では食べることのできない味のものです。
オーナーの弓田さんは、日本のケーキ業界に反旗(?)を翻した独自理論の方です。その後、代官山に移転し、ケーキ教室、ケーキ材料の輸入と仕事の幅は広がっています。私が コーヒーの原材料である生豆にこだわったように、弓田さんも原材料である素材にこだわり、日本で「フランス的なもの」を貫こうとしたのでしょう。
新しいケーキ屋さんは読者の方のほうが詳しいと思いますので省略します。
