菓寮に併設した御用場でテングサを煮る寒天を使った赤坂店のあんみつ

《赤坂見附》とらや 不易流行の老舗③ 御所の緑を眺める「菓寮」 テラスであんみつに舌鼓 


 和菓子の老舗とらやは喫茶を「菓寮(かりょう)」と呼びます。中興の祖とされる店主から続く黒川家の16代・光朝氏(1918~90)の「菓子を中心とした茶寮を」という考えに基づく造語は、とらやの理念を象徴する言葉の一つです。10月1日(月)にリニューアルオープンする、赤坂店は菓寮の新たな形を提案します。
 ガラス張りの自然光があふれる空間で、眼前に広がる赤坂御所の緑を眺めながらあんみつや、お汁粉に舌鼓―新たな赤坂店の菓寮は、そんな風流を都心にいながら感じる空間です。

菓寮1.jpg天井が高く、ガラス張りの菓寮は、都心にいながら風流を感じる空間

 赤坂店の菓寮は旧店舗の地下から3階に移し、全53席の開放的な空間をつくりました。カウンター席や、ビジネスにも使える半個室席に加え、テラス席も設置。併設した御用場でつくりたてのお菓子を、季節の風を感じながら楽しめるつくりです。
 虎屋菓寮を担当する梅谷宗一郎さんは、「地下から移ることで、景色や見晴らしを楽しんでもらえる開放的な雰囲気になりました」と新たな魅力を語ります。
 さらに、同じ階に御用場を併設し、生菓子のみならず、菓寮ならではの定番メニューも進化しています。例えば、あんみつは北海道産の小豆からつくるこしあんに、御用場でテングサから煮たつくりたての寒天を加えることで、「赤坂店限定」の味わいを生み出しています。
 「(定番の)あんみつも、もっとおいしくできないか。そんな挑戦をどんどんして、新たなスタンダードをつくりたい」(村上曜介店長)

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    ②つくりたてのおいしさ届ける御用場

   とらや赤坂店(港区赤坂4-9-22)
 10月1日オープン
 売り場(1~2階) 8:30~19:00  ※土日祝 9:30~18:00
 菓寮(3階) 11:00~18:30 ※土日祝 11:00~17:30
 ギャラリー(地下一階)10:00~17:30
 毎月6日定休(10月6日は営業)


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