メトロポリターナが現地取材で体感した「美しいマカオ」の魅力をエリア別に紹介する短期連載。今回は世界遺産が集中し、東西の文化が交錯してきた歴史をしみじみと感じるマカオ半島です。
歴史の"重み"知る世界遺産
16世紀初頭の大航海時代、ポルトガル人が貿易と、キリスト教布教の地を求めて住み始めた都市の一つマカオ。大陸から続くマカオ半島は中国の下町風情を残しつつ、当時建った壮麗な教会が点在する多彩な魅力が混在しているエリアです。
なかでも聖ポール天主堂跡は典型的な西洋バロックの様式美と、威容を誇る歴史的建築です。カトリックの布教を進めるイエスズ会が16世紀に建築しましたが、数度の火災に遭って現存するのはファサード(正面壁)のみ。高さ約26mのスケールの大きさに加え、祖国を追われた日本人キリシタンが再建に参画したとされる歴史の重みも心に残りました。
聖ポール天主堂跡を含む22の歴史的建築物と8つの広場の計30カ所で構成する「マカオ歴史市街地区」は、東西文化交流の産物として普遍的な価値が評価され、2005年に世界遺産に登録。淡い黄色の外壁が南欧文化を感じさせる聖ドミニコ教会や、ギア灯台に併設された教会内の見事なフレスコ画などもため息が出るような美しさです。
一方で、路地や商店街が入り組むマカオ半島では、整然としたコタイ地区と異なる現地の暮らしを垣間見ることができます。半島の中心地、セナド広場から約10分歩いた「十月初五日街」はかつての目抜き通りで、中国商店が並んでいます。