フランス語でクロメスキと呼ばれる一口サイズのコロッケ photo:Waki Hamatsu

《六本木》小さな四角いコロッケは進化し続けるフランスの伝統料理 トレフ・ミヤモト

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 今年で料理人になって41年目になる宮本雅彦シェフのお店「トレフ・ミヤモト」で、誰もが楽しみにしているのが「クロメスキ」という一口サイズのコロッケ。衣のなかにフォアグラとトリュフのソースが入っている、小さいながらも存在感のある逸品です。

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衣を開くとフォアグラとトリュフのソースがあらわれる  photo:Waki Hamatsu

 本来は古典的なフランス料理を、宮本シェフはその本質をひもとき、独自のレシピで再構築して25年前からつくり続けています。オリジナルのスペシャリテとして新たなメニュー名を付けても良いのでは?と思いますが、クロメスキと呼ぶのは自らのルーツを見失っていない証です。つまり、フランス料理の伝統へのオマージュなのかもしれません。
 そして宮本シェフのスペシャリテとされるなら、四半世紀の歴史のみならず、いまも変わらずクロメスキを目当てに多くの人々がお店を訪れるからです。常連によって完成度が高められてきた、まさにトレフ・ミヤモトでしか味わえない逸品です。
 ただ、この四角いコロッケをつくるのに、宮本シェフが使うのは包丁と鍋のみ。有名になるほど多くの料理人が真似(まね)しそうなものですが、長い年月をかけて築き上げ、つくるのに1週間も費やす逸品を習得するのは容易ではありません。
 実際に、お店で味わって「どうやってつくるのですか?」「どうして1週間もかかるのですか?」と尋ねる人は少なくないようです。その答えは決して秘密ではありません。ぜひ、トレフ・ミヤモトを訪れ、質問してみてはいかがでしょうか。

tref miyamoto.jpgフランスの古典や伝統料理の魅力を紐解き、再構築しオリジナルな一皿に仕上げる宮本シェフ  photo:Waki Hamatsu

トレフ・ミヤモト
港区六本木7-17-20
03-5772-7755
https://www.eatpia.com/restaurant/Treffe-Miyamoto-Roppongi-French




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