サイレンを合図に一斉に放水が開始されると、集まった人たちから歓声があがりました=1日午後1時30分、京都府南丹市美山町北(撮影・田中幸美)

《京都》美山町のかやぶきの集落で放水訓練 日本の原風景を火事から守ろう!


 かやぶき屋根の家はどこか懐かしい感じがして、日本の原風景のように思えますよね。実は京都にもかやぶき屋根の家屋があるのです。

「かやぶきの里」④.jpg京都府南丹市美山町北のかやぶきの里。朝靄に包まれてとても懐かしい感じがします

 

「かやぶきの里」①.jpg懐かしい丸ポストのあるかやぶき屋根の集落

 

 京都市の北にある南丹市美山町は、「かやぶきの里」と呼ばれるかやぶき屋根の集落があります。そこで1日、放水銃を使った放水訓練が行われ、かやぶきの集落は水のカーテンに包まれました。

「京都・美山のかやぶきの里で放水訓練・永田」①.jpg放水銃によって水が発射され、水のカーテンに包まれたかわぶきの集落


 美山民俗資料館が2000年5月に不審火で全焼したことをきっかけに、集落では62カ所に防火用の放水銃を整備しました。訓練は、その点検を目的として5月と12月の年2回実施しているそうです。

「かやぶきの里の放水訓練」⑥.jpg放水訓練にはたくさんの観光客が詰めかけ、普段は静かな山間の集落がとてもにぎやかでした


 山間の里にサイレンが鳴り響くと一斉に放水が始まりました。晩秋の山々を背景に幾重もの水のカーテンがかかり、詰めかけたたくさんのアマチュアカメラマンが盛んにシャッターを切っていました。

「京都・美山のかやぶきの里で放水訓練・永田」②.jpg晩秋の集落は水のカーテンに包まれ、とても美しい光景となりました


 集落には50戸の家屋がありますが、そのうちの39棟がかやぶき屋根で、人気の観光スポットになっています。1993年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれました。

 次回の放水訓練は来年の5月になります。    (写真&文 田中幸美)


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