かやぶき屋根の家はどこか懐かしい感じがして、日本の原風景のように思えますよね。実は京都にもかやぶき屋根の家屋があるのです。
京都市の北にある南丹市美山町は、「かやぶきの里」と呼ばれるかやぶき屋根の集落があります。そこで1日、放水銃を使った放水訓練が行われ、かやぶきの集落は水のカーテンに包まれました。
美山民俗資料館が2000年5月に不審火で全焼したことをきっかけに、集落では62カ所に防火用の放水銃を整備しました。訓練は、その点検を目的として5月と12月の年2回実施しているそうです。
山間の里にサイレンが鳴り響くと一斉に放水が始まりました。晩秋の山々を背景に幾重もの水のカーテンがかかり、詰めかけたたくさんのアマチュアカメラマンが盛んにシャッターを切っていました。
集落には50戸の家屋がありますが、そのうちの39棟がかやぶき屋根で、人気の観光スポットになっています。1993年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれました。
次回の放水訓練は来年の5月になります。 (写真&文 田中幸美)