メトロポリターナ編集部の自称「カメラ女子」が、ベテラン写真家・しょうめい先生に弟子入りし、撮影術を実践で学ぶステップアップ連載。今回は、マリンレジャーのシーズン到来!ということで、ちょっとリッチに東京湾クルーズを体験しながら、広角レンズの使い方や”崩す”構図の撮影に挑戦しました。普段はなかなか見られない海上からの景色を前に意気込んでシャッターを切りましたが、最後は意外な結末が…。GW特別編として2週連続でお届けします。
手前を大きく、遠いものはより小さく
体験したのは、ヤマハ発動機が全国約140カ所のマリーナで展開するレンタルボートサービス「シースタイル」。4月中旬の快晴のもと、品川区の発着場に到着すると、早速ライフジャケットを着て、スポーツタイプの小型船「SR310」(定員10人)に意気揚々と乗り込みました。
ちなみに、わたしは小型船舶操縦士の2級免許を取得している”マリン女子”でもあるのですが、今回は撮影に専念するため、キャプテン(船長)付きで体験しました。
東京の最高気温が23.5度という気持ちの良い陽気の中、船に揺られ、このままどこかへ行きたい…と思いを巡らせていると、しょうめい先生から「きょうは広角レンズを中心に使ってみよう」とのお達しが。
まだ、露出やISO感度も使いこなせてないし、近くに被写体の少ない海上で広角を使っても、代わり映えのしない写真しか撮れないのでは?と不安に。疑問を抱きなからもボートの揺れに耐えつつ、お台場やレインボーブリッジ、豊洲市場、勝どき橋などのランドマークを青空や水しぶきとともに撮影するという、この上ないシチュエーションにシャッターを切り続けました。
とくにレインボーブリッジを真下から撮るなんて、滅多にないチャンス!と思っていたら、最高時速35knot(約65km)!という船は想定よりも速く、あっという間に通過。どんな構図が良いのか考える暇もなく、感覚で何枚も収めました。

レインボーブリッジは下から広角で撮ると迫力満点(上)、先生は縦長の構図で、より遠近感を強調するさすがの1枚でした(下)

途中、望遠レンズに替えて何枚か撮影しましたが、やはり広角の方が写真の収まりが良い気がします。望遠で遠くのビル群を拡大しても、ただ大きくなるだけで何も面白くない…。強調できるほど被写体は大きくならないので、構図に強弱がつきません。
そうぼやくと、しょうめい先生が”狙い通り”ともいうようににこり。「広角は手前のものは大きく、遠くのものはより小さく写る。つまり遠近感が強調され、(空間の)”余白”が出しやすくなるんだ。レインボーブリッジを下から撮った1枚も、橋の大きさと空の抜け感の対比がうまく出せている。こういう写真が、広角レンズの醍醐味だね」
「広いところを広く撮る」―当たり前のような言葉が、シチュエーションによってこんなに心に響くとは!前回の桜のように対象が近く、拡大すると面白くなる被写体でない場合、広角を使うことでテーマを際立たせることが出来るんですね。このテクニックは、似た特性を持っているスマートフォンのカメラでも応用できそう。シーンによって、どのレンズを使えばいいのか、すこしずつ手ごたえが出てきました。
さて、来週は後半戦。気持ちの良い東京湾クルーズを疑似体験できるような臨場感あふれる写真をお届けします!

今回体験したのは、ヤマハマリンクラブ「シースタイル」
北海道から沖縄まで全国140カ所のマリーナがあり、気軽に利用できるボートレンタルサービス。入会金2万1600円、月会費3240円に、毎回の利用料のみで気軽にボートを借りられます。例えば、カメラ女子が乗船したSR310は購入すると希望小売価格1912万7910円ですが、会員は3時間4万8600円~とリーズナブルに利用できます。自分で運転できなくても船長付きのチャータークルーズコースもあり、仲間とわいわいや大切な人との記念日にもぴったりです。
詳しくは、https://sea-style.yamaha-motor.co.jp/

※カメラ女子への激励や、しょうめい先生に教えてほしいことなどご意見、ご感想を募集します。編集部(question@metropolitana.jp)までどしどしお送りください!


しょうめい先生 新聞社で報道写真を撮り続けて40年以上のベテランカメラマン。ライフワークとして鎌倉の景色を撮り続けるほか、某大学芸術学部の写真学科で講師も務める。鎌倉ドローン協会の理事の肩書きを持ち、最新の撮影グッズにも精通している。
Illustration:Nozomi Yuasa
※水曜掲載