最近TikTokで話題になっていて気になっていた「純欲メイク」。純欲とは? って思いますよね。これ、中華圏で発生した話題のメイクなのです。どんなメイクかというと、「キュるんとした」、「きらんとした」、「艶っとした」といった形容詞が使われていて、要約すると“少女っぽいあどけなさ“×”大人っぽい艶っぽさ”、このふたつを両立させるメイクが最強ということなのです。
そのメイク解説動画としてはインフルエンサーのGYUTAEくんのYouTubeがわかりやすいので、参考にしていただくとして、具体的なポイントをいくつか挙げていきますね。
まず、目元。青みのあるピンク系のシャドーに、ラメをトッピング。目頭を甘めのピンク系にしたり、まぶたにラメを入れるだけで「キュるん」とします。まつげは束感を意識したブラック系で、よりはかなげな目元に。眉毛はナチュラルに、色素を薄めにちょっと幼い感じに仕上げることがポイントです。そして、チーク。この純欲メイクの最大のポイントはチークです。頬の中心から鼻先(!)まで、うっすらつなげるようにのせるのが肝なのです。あごや口元まで、色味をのせて、グロスのように艶が出るタイプがおすすめです。リップはちゅるちゅる感(© GYUTAEくん)が出るように、透明感があるピンク系グロスがおすすめ。純欲メイクはちょっと”ほろ酔い“のような色気が大切です。
このメイクが人気である背景には、中国コスメの台頭もあります。もちろん、相変わらず韓国コスメの人気も根強いのですが、ここにきて急に勢いが出ている中国コスメ。3年前、コロナ禍が始まる直前に上海に行ったとき、その傾向を感じていました。いままで上海のデパートのコスメコーナーは欧米ブランドや、日本の《資生堂》や韓国コスメで埋め尽くされていたのですが、数年前から中国産のコスメブランドが勢いを増してきました。
その昔とは大きく異なり、パッケージも広告も急速におしゃれで派手になり、オーガニック系コスメも増えてきたように思います。
最近、日本でも売れている中国発コスメブランドというと、パッケージがアート系できらびやかな《ZEESEA(ズーシー)》や、彫刻作品風のリップで知られる《花西子(フローラシス)》などがあります。ほかにもアニマル柄で話題の《Perfect Diary(パーフェクトダイアリー)》のパレットは、色合いも使いやすいと評判です。これらの中国コスメは、日本ではアマゾン等で買えることもあって、その人気はますます急上昇中です。
なぜ、ここまで中国コスメが人気なのか?大きな理由はその戦略にあります。積極的なTikTokやSNSの活用と、圧倒的なパワーを持つワンホンと呼ばれる中国の動画系インフルエンサーを使った戦略は、さすがであります。また、他社との差別化を図るために「映える」ビジュアルのインパクトを追求。 パレットやリップはパッケージデザインでも他を圧倒します。ファッションでもここ数年で急成長しているスーパーファストファッションブランド、 《SHEIN(シーイン)》も全世界でユニクロを凌ぐほどの企業価値評価額を叩き出しています。円安&物価高が続く日本に対し、世界で市場を広げる中国パワー。まったく侮れませんね。
THIS MONTH'S CODE
#GYUTAEくん
美容系YouTuberの中でも勢いがあるギュテくん。容姿端麗で、ファッション感度が高いだけでなく、自身の脱毛症についても公開していることで共感を集めている。
インスタは @kimgyutae_official。
#韓国コスメの人気
最近人気の《TIRTIR(ティルティル)》など、コスメ分野ではまだまだ韓国勢が強い。
#ワンホン
網紅(ワンホン)。動画やライブコマースなどで情報発信をする中国のインフルエンサーのこと。数時間の配信で、日本円にして億単位の売り上げにつなげる人もいるとか。