《更年期入門 vol.8》体験談あり:デリケートゾーンのトラブル、ありますか?ケアはどうしてる?

Fem Care Project

【Fem Care Project 推進パートナー】

TRULY CEO 二宮 未摩子

更年期には、様々な心身の不調が現れることがあります。デリケートゾーンのトラブルもそのひとつであることを、知っていますか? 更年期と言えば、ホットフラッシュや動悸息切れ、不眠、イライラなどの症状が思い浮かびますが、実はデリケートゾーンの症状にも関係があるのです。

では具体的にはどのような症状が起こる可能性があるのでしょうか。更年期症状によって引き起こされるデリケートゾーンの困り事や、ケア方法などについて、実際の体験談を織り交ぜながらご紹介していきたいと思います。

TRULYの更年期世代のユーザーから寄せられた声

まずは、TRULYのユーザーから寄せられた、リアルな声を聞いていきましょう。

■デリケートゾーンのトラブルについて

・デリケートゾーンの乾燥や痛みがあり、どのようにケアすればよいか悩んでいます
・おりものが増えてきて自己流でケアしていたら、膣炎になってしまいました
・陰毛がある場所が痒くて寝てても掻いてしまい、治るまで時間がかかりました
・デリケートゾーンの違和感があったり、座るとヒリヒリします

トラブルの中心は「かゆみ」や「痛み」のようです。気になる症状があっても最初から婦人科に行くのは少し勇気がいるため、ついつい自己流でケアしてしまう気持ち、わかりますよね。

■デリケートゾーンのケア、どうしていますか?

・痒みがありましたが、婦人科のかかりつけがなく受診のハードルが高かったので、市販の痒み止めを使っていました
・デリケートゾーン用のソープを使い、入浴後はオイルを使っています
・膣炎になってしまったので、婦人科でホルモン補充療法を開始しました
・VIO脱毛をしたので生理時の蒸れも少なくなり、ケアは楽になりました

トラブル予防として、デリケートゾーン用のソープやケア用品を使っている人が多くおられました。今はデリケートゾーンや膣ケアなど様々な種類のプロダクトが増えてきたので、自分にあったケア製品を選ぶのも楽しそうです。

また、VIO脱毛をすでに行っている人も多数おられました。介護を見据えて考える人もいるようですね。

更年期にデリケートゾーンのトラブルが起こる理由

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更年期の女性は、エストロゲンという女性ホルモンが急激に減少することにより、デリケートゾーンのトラブルが起こりやすくなります。エストロゲンが減少すると皮膚や粘膜の潤いが失われ乾燥するため、刺激に敏感になったり雑菌が増殖しやすくなってしまうことが原因です。

更年期世代の女性のデリケートゾーンのトラブルは、下記のような症状と原因が考えられます。

■かゆみや痛みの原因
一番多く聞かれるのが、デリケートゾーンのかゆみや痛みです。原因はいくつかありますが、主なものはこちらとなります。

-    接触皮膚炎(かぶれ):外からの刺激によって炎症を起こした状態です。蒸れ、皮脂や汗、乾燥のほか、特定の素材によるアレルギーなどの原因も考えられます。デリケートゾーンの過度な洗浄もかぶれの原因になることがあります。とくに更年期には皮膚が乾燥しやすくなるため、刺激に敏感になってしまい、炎症が起こりやすいのです。

-    萎縮性腟炎:エストロゲンの分泌量が低下することにより膣の粘膜が乾燥・萎縮し、雑菌の感染を招くために起こる症状です。歩行時の痛みや性交痛につながることもあります。

-    感染症:性感染症やカンジダ膣炎などの感染症もかゆみや痛みを引き起こす原因となります。おりものの変化が起こることもあります。

-    子宮内膜症:子宮内膜の組織が子宮以外の場所に発生してしまう病気ですが、膣周辺に起こると膣の痛みにつながることがあります。

このほか、具体的な原因がなくても精神的なトラブルの影響で、デリケートゾーンに痛みを感じたりすることもあります。

■ニオイの原因
更年期になると膣内粘膜のターンオーバーや自浄作用が弱まります。それによって老廃物が貯まってしまったり、雑菌が排出できないことにより、ニオイの原因となってしまうことがあります。

また、感染症が原因でニオイが発生することもあります。

更年期の女性はデリケートゾーンの皮膚の水分が減少し乾燥するために、外部的接触に敏感となりトラブルが起きたり、萎縮性膣炎が発症する可能性があります。しかし他の症状も含め婦人科受診のハードルが高かったり言い出しにくかったりで、症状がかなり悪化してから受診する方が多いそうです。

デリケートゾーンに違和感を感じたら放置せずに、すぐに受診することをおすすめします。そのためにも婦人科のかかりつけ医を見つけておくといいかもしれませんね。

デリケートゾーンのトラブルの治療や改善、予防対策はある?

更年期世代になるとデリケートゾーンのトラブルは起きやすくなってしまいますが、できる限り予防するための方法をご紹介します。

■デリケートゾーンを洗いすぎない
デリケートゾーンはとても皮膚が薄く繊細な場所です。また膣には本来自浄作用があります。そのため中まで洗浄したり、外側を強く洗いすぎると刺激が強すぎたり、自浄作用を低下させて雑菌が増える原因になってしまうことがあります。

できればデリケートゾーン専用のソープで優しく短時間で、外側の汚れのみを落とすことを心がけましょう。トイレットペーパーなどで強くこすりすぎるのもよくありません。

■保湿をする
入浴後などにデリケートゾーンを清潔にしたら、皮膚を守るためにジェルやオイル、クリームなどで保湿をしてあげましょう。

■清潔に保つ
ゴシゴシ洗うのは良くないのですが、デリケートゾーンを清潔に保つ必要はあります。おりものや経血がついたままのナプキンや下着を長時間着用したままにしないようにしましょう。

デリケートゾーンのトラブルには外部的なものだけではなく、病気が隠れている可能性があるので、単なるかゆみだからと軽く考えずに、早めに受診することをおすすめします。

更年期全体をケアする方法も考えてみよう

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更年期世代の女性のデリケートゾーンのトラブルは、更年期の女性ホルモンの低下が原因となっていることが多くあります。そこで、デリケートゾーンだけではなく、更年期を包括的にケアする方法の一つとして、ホルモン補充療法や漢方で治療する方法も選択肢のひとつです。

デリケートゾーンの問題だけではなく、他の更年期症状についてもあわせて治療やケアすることができるため、婦人科などで相談してみましょう。

デリケートゾーンのトラブルが、更年期症状が原因である可能性に気づかない方も多いと思います。また、清潔に保つためについつい洗いすぎてしまい、かえって症状を悪化させてしまっていた人もいるかもしれません。

正しい知識や情報を得ることによって、予防や改善方法、受診、という選択肢を適切に判断することができるようになります。そして大事なことは、様々な方法を試したものの改善しない時は、我慢せず早めに専門医に相談することです。

TRULYのメディアサイトでは更年期をはじめ皆さんのヘルスリテラシーを上げるための情報や、リアルな体験談などのコラム記事を配信中です。ぜひこちらも参考にしてみてください。


 

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