ヨーコ先生:ただ、いま年金で生活している世帯は、妻が専業主婦か、
ひよ子 :いったい何から始めればいいですか…。
ヨーコ先生:お金を増やすには3つの柱で考えるのが分かりやすいわ。収入増加、支出抑制、運用ね。収入増加のためには、なるべく長く働き続けることが大切よね。あとは、資格取得や副業なども考えられるわね。次に支出抑制だけど…。
ひよ子 :ヨーコ先生、実は私節約とか大の苦手で…。
ヨーコ先生:日々の生活や好きなものを諦める、といった節約って難しいけど、固定費を見直すのは意外と簡単よ。
ひよ子 :固定費!
ヨーコ先生:まずは保険料。契約内容を調べて払いすぎているものがないか確認しましょう。次に携帯電話の利用料金やガス、電気代ね。そのほかに、よくわからないけど毎月決まって払っているものに注目して見直すと、たとえば毎月2000円でも削れたら、1年間で約24000円節約できるわ。あとは、『ついで買い』に気をつけることね。1週間に200円のついで買いをやめれば、年間約9600円の節約になるのよ。
ひよ子 :レジ横のエチケットガムや食後のデザート…。すごく心当たりがあります。ちりも積もれば山となる。そんなにお金がかかっていたのね。
ヨーコ先生:毎日のお金の使い方を見直すことは、将来必要なお金を減らすことにもつながるわ。現役時代にたくさんお金を使う習慣がある人は、やっぱりリタイヤ後の支出も増える傾向にあるのよ。あとは運用だけど、これは奥が深いから、また今度詳しく教えてあげるわ。
ひよ子 :ニュースを見て運用を始める若い人も多いって聞いたけど、怖くて手が出せません。
ヨーコ先生:大丈夫。『お金を育てる』って考えてみて。リターンもあればリスクもあるけど、運用を始めると社会の動きに関心が湧いて、とても楽しいのよ。
ひよ子 :お金を育てる、かあ…。植物も、元気なときもあれば、暑い日が続いて元気がなくなるときもありますもんね。なんかちょっとお金がかわいく見えてきたかも…。
ヨーコ先生:年金制度自体見直すべき時期が来ているのは間違いないけれど、制度はすぐには変わらない。ひよ子ちゃんにはまだまだ時間があるのだから、ただ不安を抱えて過ごすより、自分でできることから少しずつ始めてハッピーになりましょう。
ひよ子 :ニュースを見たときはとっても不安だったけど、ちょっと安心しました。あー、いろいろ考えたらおなかが減っちゃった。先生~、タピオカドリンクのおいしいお店が近くにあるんです。行きましょう!
ヨーコ先生:はいはい。元気なひよ子ちゃんに戻ってくれてよかったわ。
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金融苦手系女子のための新連載。毎月第2、第4水曜掲載。お金の計算、節約が苦手なひよ子ちゃんの悩みに、ファイナンシャル・プランナーのヨーコ先生(甲斐洋子)が答えます。次回は、ひよ子ちゃんのライフプランによって、もらえるお金、準備できるお金がどう変わるのかを具体例を挙げてケーススタディしていきます。
取り上げて欲しいテーマや質問を募集しています。ご意見、ご感想なども、ぜひ編集部(question@metropolitana.jp)までお寄せください。

ひよ子:都内のメーカー勤務、素敵な男性との出会いを夢見る28歳、典型的な金融苦手系女子。ズボラなうえに数字が苦手で節約や家計簿も続かない。将来の不安に駆られてファイナンシャル・プランナー(FP)の勉強を始めたものの、挫折続き。趣味は映画鑑賞、ウィンドーショッピング、カラオケ。スイーツや流行のスポットも大好き。

ヨーコ先生(甲斐洋子):FPをめざすひよ子ちゃんの先生。フリーアナウンサー兼ファイナンシャル・プランナー(CFP®)。テレビ東京「株式ニュース」キャスターを務め、その後も経済・株式分野を中心に活動。FPとしてセミナー講師、講座の企画、執筆、個別相談なども担当している。趣味はフラメンコ、旅⾏。最近のお気に⼊りは台湾。