『肝腎』 FOLK old book store 1650円 『「好き」の 因数分解』 著:最果タヒ 1320円 リトル・モア

「好き」を考えなイカ?《いか文庫 本日は閉店なり》


エア本屋の「いか文庫」。あれも好きだしこれも好き。でも「好き」ってなんだろう?

店主(以下 店):バイトもりもり、おつかれさまー。私最近、あるアニメが大好きになってね。人生初、映画館に4回も観に行ったよ。

バイトもりもり(以下 もり):すごい!好きと言えば私は最近、自分のなかの「好き」っていう感情を改めて考えてみたくなって、本読んだりしています。

店:好きを考える、面白そう! どんな本を読んでるの?

もり:詩人の最果タヒさんが、自身が好きなモノ、人、作品、音楽などについて「好き」を掘り下げて考察する、ちょっと変わったエッセイ、『「好き」の因数分解』です。

店:あ、私も読んだよ。1つの項目について3種類の文章を書いているでしょ。ピンクの文字で書かれたところがどれも好きで、思わず最初に読んじゃう。

もり:あ、わかります。3つの違う視点から好きなものを語っているのが面白いんですよね。

店:私は「プール」を読んで、わかる気がする!ってなった。

もり:私は「写真を撮る」のなかの、「好きなものを厳選することが自分を作ることだと思っていた」っていう文章にドキッとしました。どこかでそう思っていたなって。でもだからこそ、好きなものを見つけられたとき、なぜ嬉しいのか?とか、発見がいっぱいありました。

店:ほんとだね。あ、そうそう、好きと言えば、自分をかたちづくってくれた「好きな本についての本」を、最近読んだよ。

もり:なんていう本ですか?

店:『肝腎』ていう本です。

もり:あ!  大阪にある本屋さんがつくった本ですよね。私も買いました!さまざまな立場の100人が、自分の血肉になっている本を2冊ずつ紹介したものをまとめた1冊。

店:そうです! 手前味噌だけど、私も参加してます。

もり:店主のところももちろん読みましたよ! この本、ただ紹介しているだけじゃなくて、その人にとって本当にその本が大切な一部になったということを話してくれている感じがあって、それがとてもいいですよね。血が通っているというか、あたたかい。

店:だよね! 私も参加できたことがとてもうれしいんだ。 好きになると、それをより深く知りたいって思って、広がっていくじゃない? 好きになることの醍醐味ってそこだと感じていて。いろんな人の「好き」に触れるのも、きっかけになるからいいよね。

もり:本当に!

店:もりもりが好きな将棋の話も、じっくり聞きたいなぁ。

もり:止まらなくなりますが(笑)、ぜひ!

店:ただ話をするだけじゃなく、「好きってなんだろう」って考えるの、楽しいね。果てしなくて。大好きな本屋の仕事も、楽しくがんばりましょー!






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