《上野》国立公園の美に隠された物語を、上野で

アート, おでかけ

メトロポリターナ編集部が、東京メトロ沿線で見つけたいろいろなことを気ままにご紹介。今回は、関根が日本の多様な自然から生まれた“物語”を感じてきました。

 

上野/国立科学博物館

国立公園とは、日本の自然を後世に伝えていくために、国が指定し、保護・管理をしている公園のことです。その数は、現在34か所で、日本の国土の5.8%を占めています。そんな国立公園に隠された物語をひもとく展示「国立公園 ─その自然には、物語がある─」が、国立科学博物館で開催されていると知り、見にいってきました。とくに印象に残ったコーナーと合わせて、国立公園の歴史と魅力を紹介します。

 

水と、そこに暮らす命の存在

会場の中央にある「水をめぐる物語」は、国立公園と「水」の関係性を探るコーナー。海洋汚染により減少が懸念されているサンゴ礁や、陸と海をつなぐ生態系などについての物語が展示されています。

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クロツチクジラ 所蔵:国立科学博物館

国立科学博物館が2019年の8月に公表した、新種のクジラ「クロツチクジラ」の骨格標本も展示されています。体長は、約7メートル。実物の骨格標本を見ると、圧巻の大きさです。

 

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3Dで見る、「クロツチクジラ」の骨格標本  協力:一般社団法人路上博物館

骨格標本の近くには、QRコードが。これをスマートフォンで読み込むと、骨格をさまざまな角度から見ることができます。実物を正面から見るだけではわからない骨格の構造も、角度を変えてみると、また違った発見があるものです。

 

国立公園を、絵画で楽しむ

私がとくに印象的だったのが、国立公園を描いた絵画が展示されている、「国立公園を、絵画で楽しむ」というコーナー。瀬戸内海・雲仙・霧島の3カ所が初めて国立公園に指定された1934年当時は、現代のように気軽に旅行をできる時代ではなかったと思います。そんな時代に描かれた絵画は、国立公園の姿を伝えるうえで重要な役割を果たしたことでしょう。大自然が繊細に描かれていて、写真とは異なる美しさに感動しました。

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中澤弘光「上高地大正池」所蔵:小杉放菴記念日光美術館

 

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各国立公園のパンフレット

展示の最後に待っているのは、「第4章 国立公園に行ってみよう」というコーナー。国立公園で働くレンジャーたちが、それぞれの国立公園の魅力について紹介しているパネルが展示されています。ラックには、日本各地の国立公園のパンフレットがずらり。持ち帰ることもできるため、国立公園の魅力をさらに知るきっかけになりますね。ちなみに私は、ずっと行きたかった、鳥取砂丘がある山陰海岸国立公園のパンフレットをゲットしました。

 

国立公園について初心者の私にも、その歴史や魅力を知ることができた貴重な展示でした。日本列島は、海に囲まれ、複数のプレートが重なった地形ですが、だからこそ見られる自然の美しさが詰まっています。いつか必ず鳥取砂丘に行くぞ!と意気込んで、会場を後にしたのでした。みなさんも、行きたいと思える国立公園に出会いに、まずはこの展示にを運んでみてください。

※掲載写真中、「中澤弘光『上高地大正池』」、「クロツチクジラ」は、国立科学博物館よりご提供いただきました


企画展「国立公園 ─その自然には、物語がある─」

[開催期間]2020年8月25日(火)〜11月29日(日)
[開催場所]国立科学博物館 地球館特別展示室
[開館期間]9:00〜17:00(金曜日・土曜日は18:00まで)
[入館料]一般・大学生630円、高校生以下および65歳以上無料
※常設展示入館料のみでご覧いただけます
[TEL]03-5777-8600(ハローダイヤル)
国立科学博物館HP https://www.kahaku.go.jp
※休館日は、公式サイトでご確認ください
※予約入館制です。ご来館の際にはHPにてご予約をお願いいたします


関根 栞(せきね しおり)

メトロポリターナ編集部員。趣味は映画と旅。好きなものはカフェラテ。海外に行きたい気持ちをおさえながら、映画を見て過ごしています。


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