江戸時代の「束熨斗文様振袖」(たばねのしもんよう)を着て手や首を動かす人型ロボット=京都市中京区の二条城 (写真・田中幸美)

《京都》豪華な着物をまとった人型ロボットが舞うエキシビション「KIMONO ROBOTO」


 最先端の人型ロボットが日本の伝統文化である着物を身にまとったイベント「KIMONO ROBOTO」が、京都市中京区の世界遺産、二条城で行われています。舞台は、通常は中に入ることのできない二の丸御殿台所。古来の手法で厳密に復元した着物をはじめ、日本を代表する職人の作品計9点を展示しています。

金色の人型ロボットの背後にはさまざまな映像が映し出されます


 台所に足を踏み入れるとまず目に飛び込んでくるのが、金色に光輝く人型ロボットです。国の重文に指定されている江戸時代の「束熨斗文様振袖」(たばねのしもんようふりそで)を着ています。これは、京都の京友禅の老舗、「千總」(ちそう)が創業460年になるのを記念して、江戸時代の素材を使って草木染などの技法を駆使して厳密に再現した作品です。

色艶やかな江戸時代の着物を着た金色のロボットは強烈です


 ロボットは、プログラミングされた内容に合わせて両手を挙げたり、首をかしげたりします。さらに、両脇にはロボットアームが備え付けられていて、その先端には小型カメラが設置され、来場者は展示台付近に設置されたタブレットを用いて、カメラで接写した着物のディテールなどを見ることができるそうです。

人型ロボットの後ろに映し出された映像はさまざまなアーティストが手掛けています


 さらに、艶やかな舞妓の「裾引き」(裾を引きずる着物)で、宮中の四季を緻密に描いた京友禅の作品をはじめ、兼六園(金沢市)にて美しい琴を弾きながら歴代の加賀藩主が宴を行っている様子を文様として採用した加賀友禅の着物や、西陣織の能装束などが展示されています。

加賀友禅(左)と京友禅の艶やかな着物



着物はさまざま。「有松鳴海絞り」(左)や「浪華本染浴衣」なども展示されています


西陣織の豪華な能装束

 また、ロボットのバックには、アイスランド出身の歌手、ビョークが着物を着て演じるMVや、世界的な写真家、ピーター・リンドバーグ氏が着物とファッションの出合いをテーマに撮影した映像作品などがループで映し出されています。
 展示は、アジアの統合型リゾート開発と運営(IR)を行う「メルコリゾーツ&エンターテインメント」が4年前から千總をはじめ日本を代表する着物メーカーとともに取り組んできたプロジェクトの一環だそうです。

日本の伝統の着物と世界的なクリエーターのアートが出合う展示「KIMONO ROBOTO」


 メルコ日本法人の白男川亜子社長は「日本の着物文化を盛り上げたいと始めました。世界中のアーティストが着物からインスピレーションを得て参加した作品の集大成となっていますので、ぜひご覧ください」と話しています。(写真はすべて田中幸美)

◆「KIMONO ROBOTO」は、京都市中京区二条通堀川西入二条城町541の二条城二の丸御殿台所で、4月20日まで。展示は二条城の入城料(大人600円、中高生350円)だけで鑑賞できます。


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