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なつかしいのに発見がある“本屋さん”
JR荻窪駅から歩いて10分ほどの距離にある新刊書店。大きなガラス窓に青色のひさしが目を引く、シンプルな佇まい。店内奥には約8席ほどのカフェがあり、2 階はギャラリースペースになっている。書架に並ぶ本は、すべて店主の辻山良雄さんによってセレクトされており、「生活」の本を中心に雑誌から文庫、ZINEまで幅広く並ぶ。
本そのものの、変わらない魅力を伝えていく
この店をつくろうと思ったとき、自分が長い時間いられて居心地のいい場所、と考えて思い浮かんだのが、荻窪でした。荻窪は、古くから小説家や編集者、出版関係の人など、本に理解のある人が多く住む街で、店を出す前から、自分もよく足を運んでいました。
昨今、本は読まれなくなったとよく言われますが、もともと、読む人は読むし、読まない人は読まない、極端な世界だと思います。でも、必要な人にとっては、とても必要なもので、その人に深く関わる重要なもの。思っていたことを代弁してくれるような本だったり、新しい発見をくれるような本だったり…。ふとした時に、横にいてくれる存在として、これから先もあるものだと思います。
若い人だけではなく、子どもからご高齢の方まで気兼ねなく入れる、昔ながらの本屋のような場所にしたい、と思っています。
辻山さんオススメの2冊
著 : アンドレ・ケルテス 2200円 創元社
ハンガリー出身の写真家、「アンドレ・ケルテス」が、ベッドの上で、本屋の前で…思い思いの場所で本を読む人々を切り取った写真集。その姿からは、“読む時間”を自由に謳歌する、好奇心に溢れた表情が垣間みえる
著 : 辻山 良雄 1400円 河出書房新社
「考える本」「子どものための本」など、10ジャンルに分かれた365冊の本について、辻山さん自らの簡潔な言葉で紹介したブックガイド。新刊だけでなく、昔から読み継がれている名作もラインナップされ、読書欲をくすぐる
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杉並区桃井1-5-2
[TEL]03-6884-2894
[営]12:00〜21:00
[休]水・第三火曜
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