10月18日は「世界メノポーズデー」。1999年に、更年期の健康に関わる情報を発信する日として定められた。フェムケアプロジェクトでは、更年期をテーマにしたオンラインイベントを今月開催!産婦人科医の高尾美穂先生と芸人の友近さんが登場する、更年期にまつわるトークセッション。ここでは、その打ち合わせの様子を一部公開。2人のトークが、更年期の症状や心身の変化を知る一歩になるかもしれない。
左)芸人 友近さん
芸人としてだけでなく、俳優としても活躍。2003年NHK新人演芸大賞、第25回(2004年)ABCお笑い新人グランプリで優秀新人賞など受賞歴多数。2019年、映画「嘘八百」で第28回日本映画批評家大賞助演女優賞を受賞。演歌歌手「水谷千重子」としても活躍中。
右)イーク表参道 産婦人科医 高尾美穂先生
医学博士、産婦人科専門医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。東京慈恵会医科大学大学院修了後、同大学附属病院産婦人科助教、東京労災病院女性総合外来などを経て、現在「イーク表参道」副院長。書籍などを通して、女性の健康やセルフケアについて広く発信している。
気になる症状があれば
病院でチェックすることが大切
高尾:今回のイベントのテーマは、「更年期」ですが、友近さんご自身、更年期について知りたいことはありますか?
友近:私自身、まだはっきり自覚はないので更年期が具体的にどんなものか、何歳ごろから起きるのか、個人差はどれくらいなのかなど、まず基本を知りたいですね。
高尾:更年期は誰もが通る道です。症状の全体をざっくり知っておくと、安心です。
友近:更年期はイライラするというけれど、じゃあ、普段のイライラとは、どう違うの? とかも気になります。「更年期だから」とあきらめず、イライラの原因とちゃんと向き合って、改善することも大事なのでは、と思ってしまうところもありますね。
高尾:更年期はイライラを増幅させる要因にはなりますが、イライラの原因は、別にあるものですよね。更年期だからといって、みんながみんな、イライラするわけではなく、症状は人それぞれです。まず当事者自身が、心地よく過ごせるように対策をとるのは大事なことですね。友近さんは普段、どんな不調がありますか?
友近:ときどき汗が止まらなくなったり、動悸がしたり。気になる症状があるときは、変な病気だったらどうしようと思って、病院に行きます。
高尾:不調をそのまま放置せず、ちゃんと病院でチェックすることはいいことですね。甲状腺の病気など、更年期の症状と似たようなサインを出す病気もあるので、そこは気をつけなければなりません。病気ではないと確認できれば、更年期を自然な変化として捉え、対策もとりやすくなります。更年期とは、誰もが通る「時期」ですからね。
更年期のパターンを知って
人への理解を深めるきっかけに
高尾:ところで友近さんは、水谷千重子さんとして『愛が冷めたわけじゃないの』という更年期に関する曲を出していらっしゃいますね。イベント当日は、そのことについても、いろいろお話しできたら楽しそうです。
友近:そうですね。この曲は槇原敬之さんによる作詞・作曲で、2017年にリリースしたものです。
高尾:「更年期」という言葉すらあまり語られなかった5年前に、更年期の曲を出していらっしゃったのは驚きです。この曲の歌詞の内容が、患者さんからお聞きする話と驚くほど似ていて、すごいなと思いました。
友近:槇原さんは男性のご友人から、更年期の妻との関係性について、相談をよく受けるそうです。それをもとに女性側の視点で歌詞を書いたそうです。
高尾:歌詞の「ザクロも良いって聞くけど 愛するあなたの優しい言葉が一番効くのよ」という部分は、「ザクロ」という具体的なセルフケアがあって、おもしろいですね。ザクロでケアしつつも、「愛するあなたの優しい言葉が一番効くのよ」と、最終的には周囲の人の協力も必要としていますね。
友近:この曲をコンサートで歌うとき「更年期をテーマにした曲です」と説明すると、お客さんはみんな、めっちゃ笑うんです。聞いたあと、「いい曲だった」と感動して、泣いている方もいらっしゃいます。
でも考えてみれば、男性にも更年期はあって、それについてはよく知られていない。女性側も、男性のことを理解できていない部分がありますよね。
高尾:女性と男性のそれぞれの更年期の特徴や、症状が強い人と弱い人の違いなど、性別や人によっても症状は多様です。あらゆるパターンを知ることで、想像力をもって相手を思いやれるようになるかもしれませんね。イベントでは、そうした人たちの間の、橋渡しができたらいいですね。
友近:汗がたくさん出ていると、仕事仲間の男性に「更年期ちゃうん?」と言われることもあって、「ほんまに、年からすればそうやな」と答えるんですけれど。女性は男性にそう言われるとイラッとするとも聞きますね。
高尾:相手は気づかってくれているのかもしれませんし、友近さんみたいな受け止め方ができるのは、すごくいいと思います。そうした場面では相手との関係性も関わってきそうですが、相手の言葉をポジティブにとらえられるよう、日頃からメンタル面も整えておけるといいなと思います。友近さんは日頃から、メンタルケアなどもしているんですか?
友近:ストレスをためないように心がけてはいます。自分がこれをしたい!という仕事は積極的に自分でも営業してとりにいったりするのですが、これがいい仕事に繋がったりして、ストレスを発散しているような感じです。
高尾:それは素敵なことですね。
友近:ただ、この1週間、すごく息がしにくくて。更年期の症状なのでしょうか。
高尾:呼吸に関わる不調は、精神的な負荷が原因であることが多いですね。
友近:無意識でも、体は信号を必ず出してくれますよね。最近、すごくそう感じます。
高尾:イベントでは、更年期の基礎知識だけではなく、メンタルケアを含むセルフケアもご紹介するので、実践していただけたら、うれしいですね。
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10月24日(月)「フェムケアプロジェクト」オンラインイベント開催決定!
「フェムケアプロジェクト」2回目となるオンラインイベントが開催決定! (参加無料) 詳しくは、URLをチェックしてみよう!事前申込は10/23(日)12:00まで!
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「フェムトークコミュニティ」参加者募集!
産経新聞社では、令和4年度の経済産業省の「フェムテック等サポートサービス実証事業」の採択を受け、働く女性のさまざまなココロとカラダの悩みについて、みんなで話して考えていく「フェムトーク コミュニティ」を開設。本コミュニティでは、メノポーズデーに合わせて「更年期」をテーマにお悩みや経験を募集する。個人の体験やお悩み相談、それに対する励ましなど、コミュニティならではの温かい交流や、専門家によるコラムも読めるので、興味のある方は、下記URLから参加してみては。
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