日本には、6種類のピノ・ノワール(赤)と2種類のシャルドネ(白)が輸入されている。いずれもエレガントでバランスのとれたワインだ。

アメリカ編 カリフォルニア ソノマカウンティ 『フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリー』[未来につながるこの一杯。]

グルメ

「エレガントなワインを造りながら、次世代によい土地を渡したい」

フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリー

 2001年、アキコ&ケン・フリーマン夫妻は、ソノマ・ヴァレーにフリーマン・ヴィンヤード&ワイナリーを設立。エレガントなシャルドネとピノ・ノワールを好む夫妻は、この地で理想のワイン造りを目指した。

 ワイナリーに隣接するグロリア・ヴィンヤードは、元々りんご畑。荒れていた土を、微生物が活発に活動し、ぶどうの育成に適した土壌に変えるために、堆肥を入れて土づくりから着手。乾燥して固くなった畑の土を割りほぐし活性化させるために「畑の畝間に大根を植える」という日本人ならではの発想で成果を出した。ソノマ・コーストに土地を購入した際は、「木々が切られることのないように」と敷地内のレッドウッド(※1)生息地9ヘクタールを「ボデガ・ランド・トラスト」(※2)に寄付。この畑、ユーキ・ヴィンヤードではピノ・ノワールと一部でシャルドネを栽培。ソノマではぶどう畑もサステナブルを目指す活動が盛んで(※3)、アキコさんの畑もサステナブル認証を受けている。オーガニックな栽培、ソーラーパネルでの電力100%自家供給など、その取り組みはさまざま。そしてワイナリーの売り上げ全体の5%を、子供や高齢者を対象とした食の供給活動(※4)に寄付している。

 アキコさんが造る洗練されたワインは、世界中の著名なレストランでも採用され、注目を集めているが、家庭で身近に楽しむことも。「冷涼な気候で、ぶどうがゆっくりと熟れていくので、風味や旨みを感じるきれいな味わい深いワインになります。タンニンが強くないので魚料理にも合います。醤油や味噌とも相性がよく、サーモンの味噌焼きをつくったりします」とアキコさん。ソノマの風景を想いながら、食事と一緒にサステナブルなピノ・ノワールを味わってみたくなる。

※1 「レッドウッド」は、世界一背の高い樹木。樹高は107メートルを超える。カリフォルニア北西端に沿って広がる国立州立公園で世界のレッドウッドのほぼ半分が保護されている。
※2 「ボデガ・ランド・トラスト」。ソノマ郡の土地とコミュニティの環境保全や修復活動を行っている団体に寄付している。
※3 「ソノマカウンティ・ワイングロワーズ・アソシエイツ」という団体が、2014年に「2019年中に100%サステナブルなぶどう畑を目指す」と公言。その後、2019年9月12日にソノマ郡の99%の畑がサステナブル認証を受けたと発表。
※4 「ミールズ・オン・ホイールズ」。子供から高齢者まで、すべての人が食を得られる環境を整備する活動支援を行う組織。その考えに共感するアキコさんは、毎年ワイナリーの売り上げの5%を寄付している。

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アキコ&ケン・フリーマン夫妻。

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近年は、ぶどうの収穫時期を3〜4週間早める熱波対策も取っている。

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畑周辺の木々に、メンフクロウの巣箱を設置。メンフクロウがぶどうの根を荒らすモグラ退治に一役買ってくれる。今年は3羽のメンフクロウのひながかえった。

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アキコ・フリーマン。フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリー、オーナー・醸造家。「ソノマは小さな生産者が、サステナブルに、オーガニックに個性溢れるワインを造っています。小さな生産者のワインを楽しんで、応援してくださるとありがたいです」。


Freeman Vineyard & Winery

1300 Montgomery Road Sebastopol, CA 95472
https://www.freemanwinery.com/#jp


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