モロッコは、行ってみたら想像よりずっと素敵な場所だった。その土地に魅了されて、雑貨ブランドを立ち上げた大原真樹さん。〈ファティマ モロッコ〉誕生の物語とその舞台裏を聞きました。

小木:今回のゲストは、〈ファティマ モロッコ〉(以下ファティマ)の大原真樹さんです!ファティマは、モロッコ雑貨のブランドで、バブーシュやバスケットなど、モロッコで作ったアイテムがとても素敵なんです。
大原:ありがとうございます。
小木:まずは簡単に、ファティマを始めるに至った経緯を教えていただけますか?
大原:私は、もともとアパレルの企業に務めていました。キャリアのスタートは、ラフォーレ原宿の販売員。その後にバイヤーをやって、会社を辞めた後はスタイリストをやっていました。
小木:大原さんってバックグラウンドがファッションなんですよね。だから、ファティマのアイテムは、観光地にありがちな民芸品土産っぽくない(笑)。洗練されていますよね。モロッコに目をつけたきっかけはなんだったんでしょう?
大原:モロッコにはずっと憧れていたんですよ。でも、初めて行ったのはバイヤーを辞めた後。その鮮やかな色彩に感動しましたね。工芸品や街が色に溢れていたんです!
小木:僕も大原さんと一緒にモロッコへ行ったことがあるんですが、あの世界観は衝撃的ですよね。
大原:2000年に初めて訪れて、その後定期的に通い続けて、2006年にファティマを立ち上げました。今は、モロッコの魅力をもっともっと日本に伝えたいと思っています。
小木:すべてアイテムは、モロッコで作っているんですよね?
大原:そうです。今では工房もあって、外部の職人も含めると20名以上のスタッフがいます。
小木:実は、僕らのお店でもファティマのバスケットをショッピングバッグとして使っています。なぜなら、クオリティも高いし、壊れたらちゃんと修理をしてくれるから。それは工房があるからできることなんですよね。以前使っていたバッグは、壊れたら買い替えるしかなて……。サスティナブルなことがしたいから、大原さんにお願いをしたんです。でも、モロッコで物を作るって大変ですよね?
大原:最初はいろいろと大変でした。納期が遅れるなんて当たり前だし、何かあっても„インシャーラー“って神様のせいになっちゃう(笑)。でも、それが彼らの文化なんです。
小木:それを大原さんは、どうしてできないんだと否定せずに、まずは受け入れて、現地の人たちと信頼関係を築いていったんですね。
大原:それと、私たちは〝手の面接〞ということをします。ファティマで働きたい人がいたら、いつまでにこんなものを作ってくださいという試験を出すんです。
小木:採用試験で作品を作るだけではなく納期も設定するんですね。
大原:それで納期を守れない人は不採用。採用した人たちには、現地の水準よりもずっと高い対価を払うようにしています。
小木:そうすると自然と優秀な人が集まってきますよね。製品のクオリティも高くなる。
大原:そうなんです。ファティマの工房で働いているのはみんな女性ですが、実は独身が多いんです。モロッコは一夫多妻制で、女性は夫を支えるためのもの、という文化。でも、ファティマで働く女性はそれが嫌っていう子が多いのです。自分で稼いで生きていくわって(笑)。
小木:ファティマの屋台骨は、モロッコの自立した女性たちだったんですね。お話を聞いていて、またモロッコに行きたくなりました。今日はありがとうございました!
《THIS MONTH GUEST》
〈ファティマ モロッコ〉ディレクター 大原 真樹さん
アパレル企業でのバイヤー職を経て、スタイリストへ。その後2006年にモロッコ雑貨ブランド〈ファティマ モロッコ〉を立ち上げる。モロッコの魅力を日本に伝える伝道師
fleur de fatima

ファティマは〈フルールドファティマ〉というコスメも作っている。こちらは、アルガン&サボテン&ダマスクローズのオイルを配合した顔用オイル。モロッコの自然の恵みは、肌にも魅力的だ。エッセンスオイル(30mL)5600円