illustration: Haruka Toshimitsu text: Keiko Ageishi

聞こえにくい?と感じたら、すぐ耳鼻科へ!《働くオンナの救Q箱》


 突発性難聴は、治療が遅れると、不快な症状が一生残ってしまいます。その診断法や治療法は、とても簡単なもの。症状を見過ごさないように、注意して!

Q1.突発性難聴って、どんな病気?

 突発性難聴とは、あるとき突然、片耳だけが難聴になる病気です。発症したことがはっきりとわかるほど、聞こえ方に強い違和感が生じます。まったく聞こえなくなったり、耳が詰まった感じになったり、声が頭のなかで響いたり、耳鳴りやめまいを伴う場合もあります。20~60代で発症することが多く、全国的には、年間3万~4万人が発症するといわれています。誰もが突然かかる可能性がある、決して珍しくない病気です。

Q2.どうやって診断するの?

 突発性難聴は、耳の奥(内耳)にある音を感じる神経の障害による「感音性難聴」のひとつです。一方、内耳の手前にある中耳(鼓膜・耳小骨などから成る)の障害によって起きる難聴は、「伝音性難聴」といいます。突発性難聴は、耳のなかの中耳の様子と、聴力をチェックするだけで診断がつきます。突発性難聴は、発症してから1週間以内に治療することが重要です。1週間以上たつと、症状が一生残ってしまう可能性が高くなります。

Q3.原因と治療法は?

 突発性難聴の原因はまだはっきりせず、耳の血流がなんらかの要因で阻害されて起こるという説と、耳の奥にある音を感じる神経細胞がウイルスに感染して起こるという説があります。治療は、飲み薬で行います。ステロイドホルモン剤とビタミンB系統の薬剤によって神経細胞を修復し、神経賦活剤で神経の働きを高めます。症状の程度にもよりますが、発症後1週間以内に受診して、1~2週間ほど薬を飲めば、おおむね治ります。

Q4.突発性難聴は、再発するの?

 再発はしません。難聴とめまいという同じ症状をもつ病気に、メニエール病があります。突発性難聴とメニエール病は見分けるのが難しく、治療法も同じです。唯一の違いは、突発性難聴は再発せず、メニエール病は再発するということ。したがって突発性難聴と診断した方には、メニエール病の可能性もあることを、必ず説明します。メニエール病は、内耳にある蝸牛(かぎゅう)と三半規管のなかのリンパ液が増え、水ぶくれのようになって、音を感じる神経を圧迫して起きます。

Q5.予防法はあるの?

 予防法はありません。それだけに、症状を見逃さないようにしましょう。症状のひとつである、めまいだけを気にして、内科や脳外科を受診する方もいます。通院しても治らず、めまいとともに難聴もあったことを思い出して耳鼻科を受診されるケースがありますが、手遅れになってしまうことも。めまいの約70パーセントは耳に原因があります。主な症状がめまいなら、早めに耳鼻科を受診しましょう。

監修:大河原 大次 先生

耳鼻咽喉科日本橋大河原クリニック院長
https://www.ohkawara-clinic.com


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