スマホやパソコンを使っている人なら、子供から大人まで、 誰もがスマホ首になっている可能性があるといいます。首の使い方を、チェックしてみて!
Q1.スマホ首とは、どんな病気?
スマホ首の正式名称は「頸性(けいせい)神経筋症候群」で、またの名を「首こり病」ともいいます。うつむき加減でスマホやパソコンを操作し続けることで、首の筋肉にコリが生じる。すると、全身の調整を司る自律神経のうち、副交感神経(弛緩(しかん)する神経)が正常に働かなくなってしまうのです。これまで原因不明とされてきた不定愁訴(※Q2 参照)の多くは、スマホ首が原因であることがわかっています。年齢を問わず、現代人の多くが、スマホ首になっているといえます。
Q2.どんな症状が出るの?
症状は不定愁訴と呼ばれるもので、広範囲に わたります。たとえば、ドライアイや目の疲れ、眩しくて目が開けられないといった網膜や視神経のトラブル、食欲不振や吐き気、嚥下障害、便秘、下痢など消化器系のトラブル、ドライマウス、めまい、多汗症、血圧不安定症、 睡眠障害、頭痛、肩こり、倦怠感、慢性疲労症候群などです。これまで心療内科の分野とされていたパニック発作やうつ病も、スマホ首が原因である場合が多いと考えられます。
Q3.不定愁訴は治らないの?
不定愁訴は、眼科、耳鼻科、消化器科、循環 器科、整形外科、脳外科、神経内科、精神科などに該当する症状が、ひとりの患者さんに出る病気です。どの科の医師も、専門外の症状がたくさん出ているために治療法がわかりません。そのため、患者さんはいろいろな科を、わたり歩くことになるのです。どこの病院でも、外来患者のうち4人に3人は、不定愁訴だといわれています。しかしその原因が首にあることを知れば、不定愁訴は改善できるのです。
Q4.治療法と予防法は?
首のコリは、筋肉を休ませれば解消しますが、ある一定ラインを超えると解消できなくなります。スマホ首になってしまったら、首の筋肉について熟知した病院で、医療機器を使って首の筋肉をほぐし、神経を正常に戻す必要があります。ただし、首をもむと症状を悪化させてしまうので注意してください。スマホやパソコンを使う際は、15分に1回、両手を首の後ろにあてて頭を後ろに倒し、30秒ほどその姿勢を保って首の筋肉を休ませ、スマホ首を予防しましょう。
Q5.放っておくと、危ないの?
不定愁訴の症状があるならば、スマホ首を疑い、早めに専門病院で受診を。不定愁訴は症状が長引くほど深刻化し、学校や職場に行けなくなるくらい症状が悪化することも少なくありません。体調不良が長引けば、気が滅入ってうつ病を発症し、最悪、自殺に至るケースもあります。首のコリが直接うつ病を引き起こす場合もあるのです。若年層の死因は自殺が多くなっていますが、私は、スマホ首が原因のひとつと考えています。
監修:松井 孝嘉 先生
東京脳神経センター 理事長
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