ロイヤルパークホテルの開業30周年を盛り上げる「アンバサダー」のスタッフが、地元の粋な街、日本橋を心を込めてガイドする短期連載。第7回は宴会サービス課の伊藤洋輔さんが、昔ながらの製法と食材へのこだわりを守る佃煮(つくだに)屋直営の「遠忠商店」を紹介します。
下町情緒に隠れた国産、伝統製法への思い
「きょうの夕飯用ですか」
「うん、このまえ食べておいしかったから」
「ありがとうございます」
日本橋蛎殻町の路地裏にひっそりと立つ遠忠商店に入ると、お客さんや従業員の会話があふれていました。昼時は近隣で働く女性らが相次いで来店し、添加剤や化学調味料を使わないオーガニック(有機)食材の弁当が見る見る売れていきます。夕方には、食の安全に敏感な子ども連れの主婦が目立ち、国産のお総菜や野菜を買っていました。
通勤中にお店を見つけたという伊藤さんは「(看板の)オーガニック、添加物不使用という言葉が目に入り、健康志向なので気になりました」と話します。
同店を運営する遠忠食品は、大正2(1913)年創業の老舗佃煮屋。長らく販売は卸のみでしたが、3代目の宮島一晃社長が「国産食材や伝統製法の良さを、しっかりと(消費者に)理解してもらって売りたい」との思いで2010年に初の小売店として開業しました。
自社製造の佃煮は、国産食材の40種以上をそろえ、人気シリーズ「江戸前でぃ!」は文字通り東京湾で採れた生のりなど海の幸のみを使うこだわり。食材に加え、国産丸大豆のしょう油を採用するなど調味料でも姿勢は徹底しています。

食材の良さを最大限に引き出すため、製法は微妙な気温の変化などに合わせて火加減を調整できる「直火釜炊き」です。大量生産に向いている「蒸気釜炊き」に比べ、熟練の職人がつきっきりになる手間はかかりますが、火の当たる釜中央から熱が鍋肌に回ってしょう油の香ばしさがたつうえ、ふっくらした食感に仕上がります。
価格を重視し、輸入食材で大量生産する商品が市場の主流になる中、宮島社長は「国産の良さを生かし、品質に見合った価格で売ることで、存続の危機にある漁師や農家に還元したい」と力強く語ります。
そのためお店は自社製造の佃煮や、メンマ、ザーサイなどのお総菜以外にも、調味料から果物、野菜まで幅広い国産食品が並びます。伊藤さんは「国産のキウイフルーツが売っていて、日本でつくっていると知り驚きました」と声を弾ませます。

中華に欠かせない味付けメンマやザーサイも”国産”
日本の食糧事情に懸念を抱く宮島社長がいま、危惧するのが”江戸前”。「東京湾のアサリを佃煮にしてきましたが、収穫量が減って難しくなっています」。その実情を伝えようと、仲間の飲食関係者ら有志で「メイドイン東京の会」を立ち上げ、都内の生産者と勉強会や情報交換を行い、地産地消の流れをつくろうとしています。
日本橋の下町情緒あふれるお店に隠れた”思い”に触れ、伊藤さんは「オーガニックがきっかけで知りましたが、国産、メイドイン東京の話しを聞いてさらに興味がわきました」と感服していました。
遠忠商店(中央区日本橋蛎殻町1-30-10 宮島ビル1階)
営業時間:11:00~19:00 ※日祝定休
TEL 03-6661-6021

[きょうのアンバサダー]

伊藤洋輔さん
企業や団体の宴会でサービスを務める業務の一方、アンバサダーとして「誇りを持って、地域の活動にも積極的に参加していきたい」と話します。
30周年特設記念ページ(https://www.rph.co.jp/30th/)
カゴメ「GREENS」とコラボレーションしたパフェ&カクテル
ロイヤルパークホテル(中央区日本橋蛎殻町2-1-1)は30周年を記念し、創業120年のカゴメとコラボレーションしたパフェとカクテルを提供しています。野菜や果物の豊かな味わいや食感が楽しめるスムージー「GREENS」を使用。クリームやアイス、フルーツをトッピングしたパフェは「ピーチざくろ」「ベリーアサイー」などのスムージーを使い、カロリーを抑えたヘルシーなラインアップです。
また、カクテルは、「シトラスピタヤ」などをベースにトロピカルな雰囲気の1杯に仕上げています。6月30日(日)までの期間限定ですので、お早めに!
提供場所:1階ロビーラウンジ フォンテーヌ、地下1階メインバー ロイヤルスコッツ(カクテルのみ)
料金:パフェ、カクテルともに1425円~
