女性のココロとカラダのケアを考え、よりよい未来につなげる「Fem Care Project」。
本誌編集長・日下紗代子が、「フェムテックを、もっと!」の舞台裏について振り返ります。
2夜連続のイベントを振り返る
「もっと!」に込めた思い
フェムケアプロジェクトが、今年の国際女性デーに開催したオンラインイベント「フェムテックを、もっと!」。全9つのセッションの視聴再生回数の合計は、4週間で92万回を達成。3月号のメトロポリターナでもその見どころを特集し、開催日となる3月8日付の産経新聞では、ジェンダー平等を考える日と題して記事を掲載するなど、多角的な発信を試みました。
連載「フェムトーク」を続けて1年半。読者の方から、このページ右下の私の写真を思い出し「あの走ってる人ですね」と認知いただくことも増えたなか、このイベント期間は、連載から飛び出し、まさに爆走。とにかく走り抜けた3カ月間だったと思います。振り返ると、これまでプロジェクトを通じて出会った人も皆そうでした。企業で働く人、会社を起こした人、産婦人科医をはじめとする専門家の方々。健康に関する正しい知識や、心身ともに心地よく過ごせる選択肢を増やす活動をしている人…。同じように、自分の時間を、体を、よりよい未来のために精いっぱい使う。いまこの領域が、社会全体で加速している大きな要因のひとつだと思います。そしてその多くの人に共通していることが、女性の健康課題や働き方に目を向けることが、いつか近い将来、女性に限らず、目の前の困っている人や多様な人の悩みに寄り添う視点や、あらたなプロダクト、サービスの創造につながると信じていることでした。私たちにできることはとにかくこうした情熱や明るい未来像を届け、後押しすること。イベント名の「もっと!」にそんな思いを込め、始動しました。
アプローチは違えど
思いはひとつ
では、この温度感をどうすれば多くの人に伝えられるだろう。工夫したのは、相互の視点と多彩なゲストです。初日では、あえてメンズヘルスのセッションもいれ、「ココロとカラダ」の基本をお互いが知ることや、時代を俯瞰して考えてみることを中心に設計し、2日目では、視点を少し広げ、プロジェクトの立ち上げ当初より大事にしていた「ダイバーシティ&インクルージョン」を軸にしました。過渡期にあるいまだからこそ、まずは自分と向き合うことを大切に。次に身近な人を思い自分ごとできるきっかけにつながるように。副題に「家庭や職場で」といれたことも、そういった背景があります。
配信動画の総計は約400分。連続ドラマではワンシーズンとなるボリュームですが、大変ありがたいことに、すべて見てくださった方も。そしてどのセッションにも予期せぬ“キラーワード”が生まれたことは、本当に編集冥利に尽きます。何にも代えがたい、その道を唯一歩んできたその人だけの「言葉」を世に生み落とせたからです。
たとえば、初日のキーセッション。博多大吉さんと高尾美穂先生の一コマで、大吉さんが最後に「変われたことへの喜び」を話してくださいました。「こちら(変われた自分)のほうが楽しいですよ」と。女性の健康課題を知り、もう見て見ぬふりはしない、という優しくも力強い言葉は、大吉さんだからこその、リアルで温かい言葉だったと感じました。
「やさしさの半分は知識」。9つ目の最後の最後のセッションでユニ・チャームの水鳥藍さんが教えてくれた言葉です。まずは知ることが思いやりの第一歩だと、事前に打ち合わせることもなく出してくださったその言葉は、私たちがまさにプロジェクトを通じて続けてきたことを、見事にまとめてくださいました。
何よりうれしいことは、視聴後アンケートで、「周囲や自分自身に対してもっとケアしたいと思った」に賛同いただいた方が93%(※)にものぼったこと。セッションで生まれた誰かの言葉が誰かに刺さり、ポジティブな変化へ突き動いたとしたら。
ある人が、「フェムケアプロジェクト」はバンド名のようなものとたとえてくれました。毎回いろいろなメンバーが変わり、音を奏でる。とてもうれしいたとえです。春を迎え、ここからまた走り続けていきます。奏でる輪が広がるように、皆様これからも引き続きどうぞよろしくお願いいたします!
※1 イベント視聴アンケート 2023年3月8日〜3月27日 回答数:139名

「フェムテックを、もっと!」アーカイブ視聴はこちらから
メトロポリターナ編集長
日下紗代子
今年は自身のフェムケアも目標です!

Fem Care Project
「フェムケアプロジェクト」は、産経新聞社が主催する、女性の心と身体の「ケア」を考え、よりよい未来につなげるプロジェクト。女性特有の健康課題や働き方について情報発信をしながら考えていく。
