本の町というイメージが強い神保町。しかし、実は個性豊かな雑貨屋の集まるエリアでもあります。思わずクスッと噴き出しちゃう遊び心のある雑貨、異国情緒漂うアクセサリー、歴史を感じさせるアンティーク…。そんな神保町の個性的な雑貨屋5店を紹介します。
雑貨好きの皆さんは、蔦谷喜一さんの美少女イラストが描かれたキッチュなポーチや、ちょっと使い勝手は悪いけど洒落の効いたグッズなど独特の世界観で昭和の雑貨ブームを牽引し、惜しまれつつ閉店した、原宿の「文化屋雑貨店」をご存じでしょうか? 神保町エリアの個性的な雑貨屋を特集する「神保町雑貨屋帖」第4弾は、「文化屋雑貨店」グッズをはじめとする昭和レトロ雑貨に出会えるお店「(元)鶴谷洋服店」です。ユーモラスな形の栓抜き、ポップな花柄が描かれた少し厚めのガラスコップ、セルロイドの石けん箱…昭和の香り漂う懐かしいグッズ、日用品がジャングルのように集う〝カオス〟空間は、一度訪れたら虜になってしまうこと間違いなしです。
お店は、神保町駅すぐ近く、老舗書店「書泉グランデ」の裏にあります。金土日、祝日の午後2時から6時しか開いていない、知る人ぞ知るお店です。

前面に大きなショーウィンドーを備えた、昭和の雰囲気漂う渋い建物。しかし、お店の外には古着と古本とバッグ、入り口には「文化屋雑貨店」の黄色い電飾看板が据え付けられています。中に入ってみると、これまた懐かしいデザインのショーケースや什器に、食器、置物、文房具、時計、バッグ、アクセサリー……レトロでカラフルな品々がずらりと並べられ、昭和の時代にタイムスリップしたような不思議な感覚に陥ります。


それもそのはず。実は「(元)鶴谷洋服店」の内装や建物は、1945年ごろから2010年まで続いたオーダー紳士服店「鶴谷洋服店」で実際に使われていたものなのです。オーナーの洋子さんが、紳士服店を経営していた伯父が他界して閉業したため、借り受けたそうです。あえて店名をそのまま残し、改装もほとんどせずに活用することにした理由をたずねると、「『洋服店』って名前も建物も、レトロでおもしろいじゃないですか」と洋子さん。「男性しか入らなかった紳士服のお店を、女性も立ち寄れるところにしてしまいたかった」と茶目っ気たっぷりに打ち明けてくれました。外観は渋くてかっこいい紳士服店、中に入るとカラフル雑貨のジャングル。神保町の〝企業戦士〟たちのスーツを仕立てていた店の変貌ぶりに、目を丸くするかつての常連客もいるそうです。
看板商品は、2015年に閉店した「文化屋雑貨店」のグッズ。創業者の長谷川義太郎さんが偶然お店に立ち寄ったのが縁で取り扱うようになったそうで、現在では正規品を扱っているのは国内3店舗しかないといいます。蔦谷喜一さんの美少女イラストが描かれたキッチュなポーチや軍手、洒落の効いた食器や時計など、ファンにはたまらない品揃えです。

