コーヒー界のニューウェーブ2022(リジェネラティブ・オーガニック農法編)


編集部が“いま気になること”を紹介している「気ままにメトロポリターナ」。今回は、編集部員・関根がいま注目しているコーヒーショップを前編・後編に分けてご紹介。コーヒーの味や豆の品質が高いことに加え、健康や地球環境に配慮された新しいコーヒーの魅力をお届けします。

OVERVIEW COFFEE(オーバービュー コーヒー)

毎日必ずコーヒーを飲む私にとって、コーヒーは生活に欠かせない大切なもの。コンビニやコーヒースタンドなど、いまやどこでも気軽に飲むことができますが、その生産はどのようにして行われるのだろう?と気になっていました。「ワールド・コーヒー・リサーチ(WCR)」によると、コーヒー豆は気候変動に非常に敏感で、2050年には、地球温暖化の影響で現在のコーヒー農園の約半数が栽培不可能になってしまうそうです。この問題に向き合うため、2020年にポーランドで生まれたのが「オーバービューコーヒー」。こちらのコーヒー、おいしさはもちろんのこと、栽培方法へのこだわりがすごいのです!

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コーヒー豆農家
写真提供/OVERVIEW COFFEE

「1杯500円で飲めていたコーヒーが10年後には1500円に、なんてことも、現実的にあり得る話なんです」。そう話してくれたのは、オーバービュー コーヒー ジャパンの代表・増田啓輔さん。「コーヒーを愛する人がたくさんいるのに、気軽に飲める毎日が当たり前でなくなるのは悲しい。けれど、環境に配慮しながらコーヒー豆をつくれば、少しでも良い方向へ向かうはずだと思い、私たちはリジェネラティブ・オーガニック農法に着目しました」。この「リジェネラティブ・オーガニック農法」とは、土壌の健康、動物福祉、社会的公平性を満たした農業のこと。農薬不使用というだけでなく、植物が育つ土壌そのものの質を上げることで、自然栽培でも丈夫で栄養価の高い植物が育つそう。これを徹底できる環境はまだ少ないため、少しずつ変えていくことが大切なのですね。

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広島県の瀬戸田にある焙煎所。ここで増田さんが焙煎したコーヒー豆が全国に発送される。
写真提供/OVERVIEW COFFEE

オーバービュー コーヒーで仕入れている豆は、リジェネラティブ・オーガニック農法を取り入れているか、取り入れようと環境の改善に努めている農家がつくったもの。広島県尾道市瀬戸田で焙煎。焙煎したてのフレッシュな豆を届けています。私は、3種の豆の飲み比べができる「トライアルセット」を注文してみました。とくに好みだったのは、季節限定コーヒー「EARTHRISE(アースライズ)」。酸味のあるフルーツのような爽やかさとスッキリとした口あたりで、暑い日に飲みたくなるような味わい。個人的にはアイスコーヒーがおすすめですが、ホットにして果実の入った焼き菓子と合わせてもおいしくいただけそうです。

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トライアルセット(ホンジュラス、エチオピア、ペルー/各100g)2690円
豆のまま、中挽き、粗挽きから選べます。

今年4月からは、コーヒーのサブスクリプションサービス「MONTHLY OVERVIEW」を開始。飲む頻度に合わせて量を選べる3種類のセットが毎月届き、通常よりお得に購入できます。もちろん単品での購入も可能。デカフェタイプやエスプレッソ用など種類豊富にあるので、好みの飲み方や味わいに応じて選んでみてください。さまざまなおいしいコーヒーがあるなか、こうした生産背景をポイントに選んでみると、また違った発見があるかもしれません。全国のコーヒー好きのみなさん、ぜひお試しあれ!


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OVERVIEW COFFEE

https://overviewcoffee.jp


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