そろそろ踊りたい《音楽日々帖》


 フェスのない夏、静かな年末年始を経て早1年。今年こそ音楽のある場所で踊りたい!とはいえ、DJプレイはオンラインに場所を移し、ダンスミュージック自体もどこか現実逃避的な意味合いを持つようになり、なかなかダンスミュージックを楽しむマインドに戻れないという方もいるかもしれません。

 アヴァランチーズはそんな人たちにこそ音楽を届けたかったのではと思うくらい、新作は時代のフィーリングをつかんだアルバムでした。孤独な宇宙飛行士を励まし続ける管制官のように。豪華なゲストを結集させた、つかの間のパーティータイム。冒頭に吹き込まれた、離れてるけど愛してる、という留守電のメッセージは、会えない誰かを思い続けたこの1年を象徴しているかのようで、ウルっときちゃいました。

 ダンスミュージックといえば、いまアフリカが熱いらしいです。続々生まれている新ジャンルのひとつが、南アフリカの“アマピアノ”。カブザ・デ・スモールのアルバムは、ジャズギターが入るチル系のハウスに、ジャンベ風のリズムや独特な節回しのボーカル。おしゃれだけど、土着感があってノリもいいというのが新鮮です。

 そろそろ踊りたいロックファンにオススメなのが、ワーキング・メンズ・クラブ。二十歳そこそこの若者たちが直球のニューウェーブをやっているという、ささやかな驚き。スタイリッシュでスリリングで痺れるんですよ。フェスのソニックマニアでド深夜に聴きたい感じの音です。ああ、今年こそフェスに行きたいなぁ…。

 

THE AVALANCHES『We Will AlwaysLove You』

極彩色の前作から一転。儚い光を放つ星空のような切なさと、多幸感。ブラッド・オレンジ、MGMT、ジョニー・マー、リオン・ブリッジズ、コーネリアスなど総勢20組以上と紡ぐ愛の歌
metro216_ongaku__G6_0583.jpgUniversal Music 2020

 

KABZA DE SMALL『I Am the King ofAmapiano: Sweet & Dust』

南アフリカのプロデューサー/DJであり、ハウスの派生ジャンルであるアマピアノのパイオニア。2020年にSpotifyで最もストリーミングされた南アのアーティストでありアルバム

metro216_ongaku_kabza.jpgPiano Hub(PTY) LTD 2020(配信のみ)

 

WORKING MEN’S CLUB『Working Men’s Club』

ニューオーダーやジョイ・ディヴィジョンを彷彿とさせるウエストヨークシャーの4人組バンド。アークティック・モンキーズの『AM』を手がけたロス・オートンがプロデュース
metro216_ongaku_workingmensclub.jpgHEAVENLY 2020






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