試行錯誤しながら独学で覚えたシャンプーづくり。サロンの内装も自分たちでDIYしたそう。

手づくり生シャンプー!?《オギノマ》


世界の最前線で活躍しているヘアスタイリストのケンシンさん。そんな彼のサロンepo hair studioで体験できる生シャンプーとは?詳しくお話を聞いてきました。

metro221_ogi_01.jpg

小木:今月のオギノマは、富ヶ谷のepo hair studioからお届けします。というわけでゲストは、世界の第一線で活躍するヘアアーティストであり、このサロンのオーナーであるケンシンさんです。今日はよろしくお願いします!

ケンシン:よろしくお願いします。

小木:ヘアサロンって、どうしてもカラー剤なんかの薬品の匂いが気になったりするんだけど、エポは違いますね。植物のいい香りで満たされている。もう、入る前から全然違う!

ケンシン:店内に蒸留器があって、そこで植物エキスや精油をつくってますからね。

小木:蒸留設備があるサロンなんて、ほかにないですよね(笑)。しかも、そういった設備を使って、ハンドメイドで“生シャンプー”をつくっているなんて、世界中見渡してもない気がします。

ケンシン:僕らは、自分たちで野山に行って植物を採取して、それを原料にしてシャンプーをハンドメイドしています。毎朝、その日に使う分だけつくるんです。

小木:だから防腐剤も必要ないし、フレッシュな植物の香りをダイレクトに感じることができる。まさに“生シャンプー”と呼ぶにふさわしいですね。そもそもなんで、シャンプーを自分たちでつくろうと思ったんですか?

ケンシン:たとえばファッションだったら、春夏とか秋冬とかのシーズンやトレンドがあって、毎シーズン新しい発見や楽しみがある。でも、シャンプーってそういうことがないじゃないですか。

小木:季節関係なく、ずっと同じものを同じように使いますよね。

ケンシン:そう、もっといろいろな楽しみ方があってもいいと思っていたんです。だから、エポではシャンプーの楽しみ方や、新しい価値観みたいなものを提案したいんです。

小木:それでシャンプーのレシピも、毎月変わるんですね。

ケンシン:はい、季節感を感じてもらいたくて。翌月のシャンプーのために、50以上かな、毎日試作品づくりをしています。これがけっこう大変で(笑)。

小木:しかも原料となる植物の調達も自分たちで行くんですよね。まさにFarm to Head! このサロンでしかできない、オンリーワンの体験がある。

ケンシン:近々、さらにすごいことをはじめます。新しい設備も導入して、サロン内であんなことやこんなことを…。

小木:えぇ!? そんなこと見たことも聞いたこともない!

ケンシン:きっと新しい体験ができると思います。楽しみにしていてください。

小木:ケンシンさんって、会うたびに驚きや刺激をもらえるんですよね。アイデアもすごいし、それをすごくセンスよく実現してしまう。考え方も視点も、ものすごくユニークなんだよなぁ。

ケンシン:ずっとニューヨークを拠点に活動してきたし、サンフランシスコとか、新しいアイデアの坩堝みたいなところで仕事をする機会も多かったので。いままでいろいろ見てきたことが、現在のアウトプットにつながっているんでしょうね。

小木:ローカルタウンにあるサロンが、世界の最前線を突っ走っている。面白いなぁ。いつか僕らとも一緒に、誰も見たこともないようなシャンプーつくりましょう!

ケンシン:ぜひ!

小木:ケンシンさん、今日はありがとうございました!

 

《THIS MONTH GUEST》

ヘアスタイリスト
KENSHIN ASANOさん

大阪のサロン勤務を経て、1999年に渡米。NYを拠点にヘアスタイリストとして活躍。2019年に渋谷区富ヶ谷にepo hair studioをオープン。サロン内にラボを併設し、自分たちで採取した植物を使ってプロダクトをつくり、ヘアケアの新たな楽しみを提案する。

INSTAGRAM:@epohair


metro221_oginoma_1.jpg

epo hair studio

自分たちで採取してきたさまざまな種類のハーブが並ぶサロン内に併設されたラボ。パッと見にはサロンというよりは、なにかのファクトリーのよう。店の外にまで、植物のいい香りがただよっている。






この記事をシェアする

LATEST POSTS