Bリーグ公認の「B.LEAGUE FREAK」に任命された俳優・浅利陽介が、いま気になるプロバスケットボール選手に話を聞く。
Bリーグを牽引する根っからのムードメーカー
浅利:1月のオールスターゲームで披露した、鮒(ふな)寿司を食べながらの入場パフォーマンスは、どうやって思いついたのですか?
篠山:あれは、鱒(ます)寿司です(笑)。コートへ入場するシーンで、どうしたらお客さんに楽しんでもらえるかを考えたときに、パッとひらめいたんです。
浅利:篠山選手は、試合とは関係のないところでも、かなり気配りをしているみたいですね(笑)。そういうふうに引いた目線で物事を見られるのは、ポイントガードとして活躍していることとも関係していそう。
篠山:そうですね。奥さんにも不思議がられるのですが、休日にアーティストのライブに行ったときでも、感想が演者に寄ったものになってしまうんです。「僕だったら、もっとこうするのに…」って。
浅利:ちょっと演出家の視点でもある(笑)。
篠山: でも、いまの自分のバスケでいうと、一歩引いた視点だけではダメなんです。うちのチームは、古くから日本のバスケリーグを支えてきた強豪のひとつで、いまも日本代表選手が多数在籍しています。ただ、感情を表に出してチームを勢い付かせるタイプの選手はそんなにいないので。それはキャプテンである僕の役割だと思っています。冷静に状況を俯瞰してゲームコントロールすることはもちろん、ときには熱くなることも大切だと思っています。
浅利:ちなみに、お客さんを楽しませることを考えたり、笑いをとりにいくキャラは昔から?
篠山: 僕は、クールでかっこいい『スラムダンク』の流川に憧れていながら、小中高と、クラスで一番おちゃらけた奴でした( 笑)。けどやっぱり、モテるのは流川みたいなキャラじゃないですか。それがズルい!と思って、気持ちを入れ替えてクールなキャラで大学デビューをしたんですよ。
浅利:そしたら…?
篠山:友達が1人もできなかった( 笑)。なので、いまは振り出しに戻って、またムードメーカーですね。浅利さんは、撮影や舞台で演技しているとき以外は、どんなふうに過ごしていますか?
浅利: 僕は、カメラが回ってないときは、あまり自分のことに集中し過ぎないようにしていて。コーヒーを飲んで他のスタッフと談笑したり、人が演じているものを見たり、とにかくじっとしていません。役のことだけずっと考えていると、肩に力が入っちゃうんです。
篠山:わかります。僕も、深く考え込んでしまって、暗くなっちゃうことがよくあります。
浅利: たとえば、どんなことを考えてるの?
篠山:チームの状態のことや自分のプレースタイルの良し悪しについても考えますね。今後のプランを考えて、長く続けていくためにこのままでもいいのだろうか、とか。
浅利:じゃあ、休みの日にも、そういうことを考えてしまう?
篠山:はい。なので、練習や試合が終われば、意識的に考え込まないように気をつけています。家に帰ったらテレビでバラエティをぼーっと見ていたり。案外、そうしている時間が、いちばん好きかもしれない(笑)。
《今月のゲストは…》

川崎ブレイブサンダース 篠山竜青

1988年7月20日、神奈川県生まれ。身長178cm、体重 78kg。川崎ブレイブサンダース所属。ポジションは、ポイントガード。チームでも、日本代表でもキャプテンを務め、リーグ屈指の司令塔として活躍。アグレッシブなディフェンスが持ち味
《インタビューを終えて…》
試合での篠山選手は、要所要所で相手にとってイヤなプレーをするクレバーな選手ですが、話してみるとすごくフランクで穏やかな方でした。その場の空気を面白くしたい、ムードメイクしたいっていう姿勢も感じられて、実は、僕自身も共感できるところがかなりありました
Presenter:浅利 陽介(あさり ようすけ)
俳優。2018年よりBリーグ公認「B.LEAGUE FREAK」に就任した、筋金入りのバスケファン。現在、東京芸術劇場プレイハウスにて上演中の、舞台『プラトーノフ』に出演している。東京公演は2月17日( 日)まで。その後全国を巡回予定
明日は②WEB EXTRA
《PICK UP!》
B.LEAGUE 2018-19 第25節 GAME1
川崎ブレイブサンダース VS サンロッカーズ渋谷
開催日時 3月2日(土)18:05 TIP OFF
場所 川崎市とどろきアリーナ
試合情報など、詳細はURLをチェック!