オールスターゲームへは、3年ぶり3回目の出場となる岸本選手。選出が発表された記者会見から取材会場に駆けつけてくれた。

琉球ゴールデンキングス 岸本隆一《浅利陽介とコートの外で。》

コラム

  Bリーグ公認の「B.LEAGUE FREAK」に任命された俳優・浅利陽介が、いま気になるプロバスケットボール選手に話を聞く。
※こちらのインタビューは、昨年12月に実施いたしました。「B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2022 IN OKINAWA」は開催中止となりました。

与えられた場所で最善を尽くすのみ

浅利:岸本選手、オールスター選出おめでとうございます!

岸本:ありがとうございます!何度選ばれてもうれしいですね。しかも今回は地元沖縄開催。家族にも見てもらえるし、地元の子どもたちにもいい思い出になるような試合にしたいです。

浅利:今回のオールスターは、1月14日、15日の2日間開催。僕も行こうと思ってます!新しくできた沖縄アリーナに行くのも本当に楽しみ。

岸本:すごくいいですよ。

浅利:琉球ゴールデンキングスは、いま首位を独走中だけど(取材日は12月初旬)、やっぱり新アリーナができてチームのモチベーションも上がったの?

岸本:以前は、市民体育館などを転々としながら練習していました。でも、いまはサブアリーナを借りて安定した練習ができるんです。

浅利:それは大きいよね。

岸本:はい、とても助かってます。しかも、収容人数も倍以上になったので、それもありがたいです。たくさんの方に応援してもらってプレーができることは、プロ冥利に尽きます。

浅利:コロナ禍の2年はBリーグにもいろいろな影響があって、しかも岸本選手は難病に罹患。バスケットボールへの向き合い方もやっぱり少し変わった?

岸本:以前は、完璧な自分でありたいと思っていました。できるだけコートに立って、自分が活躍するんだという気持ちが強かったです。でもいまは、普通に生活したり、バスケができるだけでとてもありがたいと思っています。当たり前な日常が貴いんです。

浅利:大きな心境の変化があったんだね。

岸本:はい。いまは10分でもいいから、重要な局面で必要とされる選手になりたいです。最後の第4Qで、必要とされる選手。それが自分の目指すべき選手像なのかなと思っています。プレースタイルを変えたつもりはないけれど、失敗することにも恐怖がなくなりましたね。

浅利:もともと恐怖心とかなさそうだったけど(笑)。

岸本:たしかに(笑)。でも、極端な言い方をすると、シュートを失敗しても死ぬわけじゃないというか、なんかそれくらいの気持ちで無茶なシュートも打てるようになりましたね。

浅利:この2年で、まさに転機が訪れたわけだ。しかもそのタイミングで日本代表にも選ばれたし。ホーバスHCはどう?

岸本:先日の代表合宿では、HCからなにを求められているかが見えてきました。でも、それに100%応えられているわけではないので、今後もチャンスがもらえればベストを尽くしていきたいです。

浅利:2023年のW杯は、沖縄アリーナも会場なんだよね。僕は、岸本選手がそのコートに立っている姿を見たいです。

岸本:地元開催なので、意識しています。人事を尽くして天命を待つじゃないですけど、与えられた場所でベストを尽くすのみです。

浅利:楽しみにしています!岸本選手、またオールスターで会いましょう!

 

《今月のゲストは…》

琉球ゴールデンキングス 岸本隆 一

metro227_out-of-court_1.jpg

 1990年5月17日生まれ。沖縄県出身。身長176cm。ポジションはPG/SG。2013年に琉球ゴールデンキングスに入団。2015-16シーズンから4シーズンキャプテンを務める。2021年11月、日本代表に選出


《インタビューを終えて…》

metro227_out-of-court_2.jpg

 とても腰が低い選手でびっくりしました。難病を乗り越えて、いまバスケができることに感謝している感じが伝わってきました。今後はまた違ったステージのプレーヤーになっていく気配を感じましたね。

あさり ようすけ

 俳優。2018年よりBリーグ公認「B.LEAGUE FREAK」に就任した、筋金入りのバスケファン。現在、テレビドラマをはじめ、映画や舞台の話題作にも多数出演。沖縄アリーナでのオールスターゲーム、本当に楽しみです!


LATEST POSTS