インタビューを終えて…
Bリーグ公認のB.LEAGUE FREAKである俳優の浅利陽介が、プロバスケットボール選手に会いにいく新連載。2月号に登場した篠山選手について、インタビューを終えた浅利さんに感想を尋ねてみた。
「とくに印象に残っているのは、地方遠征の移動中の話です。移動距離が長いので、何をやっているのか聞いてみたら、『ずっと樹木希林さんが出ている映画を見てます』って言うんです。というのも、樹木希林さんが出ている映画であれば間違いなくおもしろいだろうという、特別な思いがあるからだそうで(笑)。さらには出演作の中でも、誰も死ぬことがなくて、誰かに蔑(さげす)まれたり陥れられたりもせず、ちゃんとハッピーエンドで終わる映画を選んでいるという。彼は、試合になるとアグレッシブなプレーをします。だから、普段はそういった穏やかな作品を見て、感情に波風を立てないように過ごしているんだなと。試合で見ているときとはまるで違う、すごく素な一面が見えるエピソードだと思いました。そのギャップが面白かったですね。もうひとつ、物事をちょっと人とは違った角度から見ているような話しぶりも印象的でした。会話の端々に、独自の視点を感じるんです。人やもの、バスケットボールに対して『自分は、こういうふうに見てますよ』という意思表示があって、話していて面白いところがたくさんある。あまり個性を強調するわけでもなく、その場の空気を和ませようと、ムードメークするような姿勢を感じました」
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