この街の、ちょっといいものつくる人
【BUTCHER CUSTOM LEATHER WORKS.とkulehaの
レザーアイテム】
《革職人》 永井達也さん(右)久保朋美さん(左)
“好き”に勝るものはない。
若き二人の情熱は続く。
保育士だった永井達也さんとアパレル業界で働いていた久保朋美さんの趣味は、革工芸。二人は趣味が高じて革工房のアトリエショップに転職し、邂逅する。
その後、それぞれに「自分自身のものづくりを追求したい」という思いが強くなり、独立を意識する。不安もあったが、「一人よりも二人の方が勢いで進められるのでは」と思い至り、「フュージ」を構える。永井さんの〈ブッチャー カスタム レザー ワークス〉と久保さんの〈クレハ〉の2ブランドを展開する、アトリエ兼ショップだ。カランコロン。入り口のカーテンをくぐると、心地よいベルの音が迎える。
永井さんの〈ブッチャー〉は自身が好む、古きよきアメリカのカルチャーを反映したものづくりが信条。使用する革や金具もアメリカ製で、ワイルドな雰囲気のアイテムが多い。「トラッカーウォレットのような男性らしいものもつくるし、女性も手にしやすいリップケースやキャラクターを刻印したマネークリップもつくる。こういう多様性は思っていても実行できないことなので、〈ブッチャー〉の魅力だと思います」(久保さん)。
久保さんの〈クレハ〉のコンセプトは、“使い手に寄り添うものづくり”。イタリア製の革を使い、素材の魅力を存分に楽しめるよう、シンプルなデザインを心がけている。「〈クレハ〉のリュックはとにかく軽い。体にフィットする感覚でした。ベルトを取り付ける位置によって肩にかかる負荷の分散が違うそうで、細部にまで使う人への配慮がなされているのだなと感動しました。彼女の人柄もにじみ出ているんです」(永井さん)。
趣味でつくっていたころ。さまざまな浮き沈みがあった転職前。二人のものづくりの根底には、いつも“好き”があった。そしていまも“好き“を原動力に、ものづくりの理想郷を目指し、歩みを進める。
「独学のころから培ってきた、手縫いによる製作の可能性を切り拓いていきたいです。独立を機に、運命ともいえる革とも出会うことができました。この革を使い、手縫いでつくる一つひとつのアイテムが、ひとりでも多くの方に共感してもらえたら、こんなにうれしいことはありません」(永井さん)
「まず、つくり手として考え抜き、学び続け、自分が納得するものづくりを突き詰めていきたいです。そして、働く環境の整備。週に1回アルバイトに手伝ってもらっているのですが、その方が出産を経験していることもあり、ここを女性が働きやすく社会復帰しやすい環境にしたいと思っていて。来月、事業を法人化する予定です」(久保さん)
果てなく続くストーリー。二人の行く末が楽しみだ。

〈ブッチャー〉の「Tracker wallet」は通常の長財布よりも1~1.5cmほど短いコンパクトなつくり。3万800円。「万能Money crip」は、バッグの持ち手に留めてマスクホルダーとしても重宝する。各4000円。

〈クレハ〉では、バッグのベルトの取り付け位置の研究を重ね、体に寄り添うかけ心地・背負い心地を追求している。ショルダーバッグ「suzuran」2万3100円。リュック「comodo-ruck S」6万500円。
《買えるのは、ここのお店》
門前仲町(東京メトロ東西線)
FUGE

アトリエも併設しているので、永井さんと久保さんの製作現場も見学できる。二人は接客もするので、アイテムへの思いやこだわりを直接聞きながらショッピングを楽しんで。今月末には、子供から大人まで参加できる夏祭りイベントの開催を予定。
江東区永代2-32-7 大関ビル1F
[営]13:00~19:00
[休]月・火・水
BUTCHER CUSTOM LEATHER WORKS.
Tel. 050-3692-0029
https://www.butcher-clw.com
kuleha
Tel. 050-3631-9008
https://www.kuleha.jp
ぜひショップに足を運んで、二人のクラフトマンシップを体現するレザーアイテムの世界観を体感してください!

案内人
渡邉涼太さん
Startup Hub Tokyo 丸の内 コミュニティマネージャー。起業やまちづくりに関するイベント企画やコミュニティの運営などを担当する。