東京メトロ沿線をはじめとして、編集部が“いま気になること”を紹介している「気ままにメトロポリターナ」。秋の味覚もそろそろ食べ納めですが、一年中美味しい栗を届けてくれる農家の方がいるという、栗好きにはたまらない情報を発見! 今回は、編集部員・渡邉が「栗」のお取り寄せ情報をお届けします。
茨城県かすみがうら市/四万騎農園(しまきのうえん)
秋の味覚のなかでも、栗が大好きな渡邉です! 10月号の特集で登場した、庄司夏子シェフ考案の栗のポタージュ。じつはこのメニューの撮影のため、スタイリストの西崎弥沙さんから季節を問わず「生栗」を届けてくれる栗農家さんを紹介してもらいました。それが、茨城県かすみがうら市にある「四万騎農園(しまきのうえん)」。こちらでは特別な冷蔵方法によって、栗の鮮度を落とさず長期間保つことに成功し、年間を通して「生栗」を販売しています。栗を加工したオリジナルの商品も多数そろえているということで、いくつか注文してみました。

約15ヘクタールという広さの「四万騎農園」の栗畑。十数品種の栗の木が並び、木と木のあいだは、根が絡んで養分を奪わないように一定の間隔が保たれています。
さまざまな果物の名産地でもあるかすみがうら市ですが、この地で、100年以上続く栗農家が「四万騎農園」です。かつては土がやせ、栗の栽培が困難になる時代もあったそうですが、先々代の兵藤直彦さんが研究を重ね、栗に適した「高接苗(たかつぎなえ)」という栽培法を確立。その栽培法は、いまや全国各地で採用されているそうです! そんな歴史を持つ「四万騎農園」では、生栗だけでなく、栗を使ったオリジナル商品も扱っています。

「四万騎農園」の商品のなかでも、私がとくに気になったのが「栗の渋皮煮」と「マロンジャム」です。まずは「栗の渋皮煮」。シロップに浸かった栗は、なんと1粒4〜5センチというビックサイズ。その栗にはフォークがスーッと入り、もっちりとした食感なのに、口のなかでとろけてしまいます。栗、砂糖、水飴というシンプルな原材料ながら、渋皮が生み出す奥深い風味は、まるでマロングラッセのよう。コーヒーや紅茶はもちろん、お酒のおつまみとしても合いそうです。

「マロンジャム」は、プレーンとラムの2種類を注文してみました。ちょっと硬めなテクスチャーのジャムですが、パンに塗って食べると、栗本来の甘さに加えて、いくらかお酒が入っているかのようなうま味とコクが広がります。なかでも人気のラムは、鼻から抜ける香りが奥深く、大人な味わい。どちらも適度に栗の粒が残っているので食感も楽しめます。ちょっと酸味のあるパンにも合いますが、クロワッサンとも相性抜群でした!

今シーズンの収穫を先日終えたばかりという「四万騎農園」。まもなく冬季限定の「栗きんとん」も登場予定! これは、贈答用としても喜ばれそうです。農園に併設された売店では、ここでしか食べられないマロンソフトクリームもあるので、茨城に行く機会があれば、ぜひ立ち寄ってみたいですね。秋の味覚を通年届けてくれる「四万騎農園」。その味を、ぜひお取り寄せして味わってみてください!

*「生栗」は、基本的には通年販売ですが、在庫がなくなり次第終了となります
SHIMAKI NOUEN
茨城県かすみがうら市上土田1020-24
[TEL]0299-59-2038
[営]10:00〜17:00
[休]不定休 *2022年1月より木曜定休