illustration: Yu Fukagawa text: 千代里

正しく願おう!《お多福美人講座》


 先日、ある友人と数年ぶりにランチをして、一緒に雑貨屋さんに立ち寄ったときのこと。野に咲く草花が一輪挿せる程度の小さな花入れが置いてありました。それを見た友人の言葉を聞いてハッとしたのです。じつはその友人は、仕事や親御さんの介護でとても慌ただしく、ここ一年ほど好きなことをする時間も、自由に外泊することもままならなかったそう。そんな友人が「こんなかわいいものを飾る心の余裕がほしいな〜」と、ほがらかに言うのです。私なら、自分がいっぱいいっぱいのときに「余裕」を感じさせるものを見ても、素直に「その余裕がほしい」と言えるか怪しいもの。いや、「こんなものを飾る時間があって、いいご身分ね!」とひがんだ発想をするような…(笑)。でも、心の奥底で願っているのは、余裕のある生活のはず。それなのに、あらゆる場面で自分の願いを、無意識に「どーせ私には無理」とモグラ叩きのように叩いているとしたら…。自分では求めることもせず、それを手に入れている人をうらやんだり、こき下ろしているとしたら、なんてもったいない!うらやましい、まぶしいと感じるとき、そこにはほしいものがあるはずです。友人のように素直に「ほしい」と言えれば、いえ、それ以前に「ほしい」と思っていると自覚できたら、ずいぶんと心が楽になり、また、手に入る可能性も高まります。

 「金持ちの悪口を言う人は金持ちになれない」と耳にすることがあります。「どうせ悪いことをして手に入れたんだ」と思っていたら、お金持ちになるために自分も悪いことをしないといけないことになり、無意識のうちにお金を求める行為にストップをかけてしまいますよね。ほしいものに反射的に背を向けてしまうこともありますが、正しく願うことは、自分の望みを叶えるための大切な一歩。願いに正直に生きていきたいものです。

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