illustration:Haruka Toshimitsu

糖尿病は、血液検査で早期発見を!《働くオンナの救Q箱》


 いま、60歳以上の3人に1人が糖尿病になるといわれているなか、若い人の糖尿病も増えているという。食や生活習慣を見直して、糖尿病を予防しよう!

Q1.糖尿病とは、どんな病気?

 糖尿病とは、膵臓から分泌されるホルモンのインスリンが十分に働かず、慢性的に血糖値が高くなる病気です。インスリンが膵臓から出ない「1型糖尿病」、遺伝や暴飲暴食、肥満などの環境因子による「2型糖尿病」、妊娠と関連する場合、そのほか(がんや肝硬変などによる膵臓全摘出、薬剤性や感染症、および特異的な遺伝から二次的に生じる場合)の4種類に分類されます。糖尿病の9割は「2型糖尿病」で、誰でも発病する可能性があります。

Q2.糖尿病の診断基準とは?

 世界共通基準として、空腹時血糖が126mg/dl以上、またはそれ以外の血糖値(随時血糖)が200mg/dl以上であり、HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)の値が6.5%以上であれば、糖尿病と診断します。ヘモグロビン(Hb)とは、血液を赤く染め、酸素を体中に運ぶ働きをする赤血球中のタンパク質。血中の糖分はこのヘモグロビンと結合し、糖化ヘモグロビンとなって体内を巡っています。HbA1cとは、血中の糖化ヘモグロビンの割合を示します。

Q3.放置すると、どうなるの?

 糖尿病は自覚症状がなく軽視されがちですが、放置すれば重大な合併症を引き起こします。血糖値が高い状態が続けば血管の内膜が傷つき、動脈硬化が進んで心筋梗塞や脳塞栓などの血管障害を引き起こします。そのほか、神経障害、網膜症、腎症、足の壊疽、狭心症などを引き起こす可能性もあり、感染症にかかりやすく重症化しやすいリスクも。血糖値が高いと、手術や抗がん剤の投与が制限されるなど、ほかの病気の治療も妨げてしまいます。

Q4.日常でできる予防方法はある?

 糖尿病予備群や糖尿病の方に必ず実践してほしいのは、「間食をやめること」「1日の適切なカロリーを知ること」「主食(炭水化物)の量を一定にすること」「一汁三菜(主食・汁物・おかず3種)をゆっくりよくかんで味わうこと」「食事はサラダから食べること」です。肥満になるとインスリンが働きにくく、血糖値が上がりやすくなるため、肥満予防に努めることも大切です。食後には体を動かし、脂肪を燃焼させる習慣をつくりましょう。

Q5.どうやって治療するの?

 治療方法は症状の段階に応じて、「食事と運動療法」「投薬」「インスリン注射」「人工透析」の4パターンがあります。本気で治療するなら、まず糖尿病になった原因と向き合い、食事や生活習慣の改善が重要です。そうすれば投薬やインスリン注射を行っていたとしても、短期間で必要がなくなることもあります。人工透析とは、機械で血中の老廃物を取り除く治療法です。腎臓のダメージが大きく、血糖値が高すぎて命に影響がある段階で行われます。

 

監修:櫻岡怜子先生

世田谷内科
糖尿病総合クリニック 院長

https://setagaya-dm.clinic


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