さまざまな企業の“サステナブル”な“アクション”をメトロポリターナ調査隊が突撃取材!
編集:SDGsについて学べるオリジナルのカードゲームをつくり、社内外で活用していると聞きました。開発の経緯は?
岡本:2年前、私が広島で営業担当をしていたとき、取引先から「SDGsや地域貢献について何か取り組みたい」と持ち掛けられたことがきっかけでした。私自身、当時はSDGsについての知識が乏しかったのですが、調べてみると、当社は損害保険業で、防災や減災といった視点から持続可能な街づくりに貢献している。取引先も多く、SDGsを達成できる素地があることに気がつき、多くの人が楽しく学びながら、社会課題解決に踏み出すツールがあればいいなと考えました。
編集:なぜオリジナルのゲームにこだわったのですか?
岡本:私がそうだったように、多くの社員が自社のSDGs活動を知らないことに問題意識を感じました。また、全国に拠点を持ち、多くのお客さまとお取引している当社の特性をいかし、地域社会の課題解決に焦点を絞ったオリジナルの要素を加えたいとも思いました。
編集:ゲームは大人も夢中になるそうですね。どんな内容ですか?
岡本:2030年の私たちの地域がどうなっているのかをシミュレーションするゲームです。1~3人が1チームで、最大66人参加できます。参加者は企業や行政、環境保護団体などの役になって、企業であれば「新型ウイルスの特効薬の開発」といった「プロジェクトカード」が与えられます。配布される「お金」と時間の「タイムカード」を使って課題をクリアしながら、個々に与えられたゴールを目指していくんです。一方、チームのプロジェクトの進行と連動して、地域全体の状況も変化します。「インフラ整備は経済にプラスだが環境にはマイナスも」などと影響が数値化され、ゴール時に地域の状況も評価されます。
編集:参加者の反応は?
岡本:参加者は最初、自分のチームのプロジェクト達成やゴールだけを目指しますが、だんだん地域の状況を考えるようになります。企業も行政も事業を行う大前提に社会課題解決があり、パートナーシップが重要である。そうした気づきを得られるのが特徴です。
編集:営業職の岡本さんがゲーム開発をするために、社内制度をフル活用したそうですね。
岡本:「イノベーションチャレンジ制度」という、現場社員も役員に新規事業を提案できる制度があります。年に数回提案の機会があり、2回目の選考でアイデアが採用されました。アイデアだけで終わらせず、自分の手で形にし、社業として活用する仕事に携わりたくなりました。地域限定職員で入社し、広島県内で働いてきましたが、3年間の期限つきで、他部署への異動を立候補できる「ジョブチャレンジ制度」に応募し、現在本社のサステナビリティ推進部でカードゲームを使った現場支援に取り組んでいます。
編集:柔軟な人事制度が社員のアイデアを引き出し、新たな価値を生み出したということですね。ゲームの生みの親として、これから何を期待しますか。
岡本:SDGsの達成には「1人の100歩より、100人の1歩」が大切です。多くの人にゲームを体験してもらうためにも、SDGsの本質を理解し、ゲームを広められるファシリテーターを社内で増やしていきたいですね。
ゲームには、損保ジャパンが認定したファシリテーターも参加。初参加の人もサポートしてくれる。現在は400名を超えるファシリテーターが。
SDGsカードゲームは、現在オンラインでもプレイ可能。体験会なども開催している。詳しくは下記URLへ。
www.projectdesign.co.jp/the-action
About company
ゲームで楽しくSDGsの本質を学んでもらえたら。
損保ジャパン
岡本かなえさん
損保ジャパンは創業130年の歴史を持つ損害保険会社。社会課題解決の主要な担い手になるべく、「SDGsの取組み」 を事業基盤のひとつに位置づけ、地域社会や顧客、代理店とのパートナーシップにより、本業を通じた社会価値、経済価値の創出に取り組んでいる。
メトロポリターナの
#サステナアクションプロジェクト
最近よく耳にする「サステナブル(持続可能)」という言葉。地球環境を守るために私たちができることってなんだろう…? メトロポリターナでは、“環境をより良くするちょっとしたアクション”を「#サステナアクション」と名付け、サステナブルな社会の実現を後押ししていきます。詳しくはInstagramをチェック!